横浜ノースドック・2006年まとめ−2

音響測定艦の出入りと行き先



横浜ノースドックの入港−出港日

音響測定艦は、長い曳航ソナー(パッシブ・ソナー)を引いて潜水艦の動きをトレースする。その中には、低周波アクティブ・ソナーを装備して、さらに遠距離から潜水艦の所在を探知する船も2隻ある。現在米海軍の音響測定艦は5隻で、横浜ノースドックは、それらの音響測定艦の実質的な母港となっている。

2006年の音響測定艦5隻の在港日数は延べ596日となった。2005年の5隻の延べ寄港日数は443日だから、3割以上の増となった。
艦別に寄港日数を見ると、ビクトリアスが05年比76日増の123日、エフェクティブが105日増の179日、ロイヤルが9日減の67日、インペッカブルが18日減の118日、コリー・ショウエストが1日減の109日となっている。

ビクトリアスは9月下旬から11月一杯、エフェクティブは3月下旬から6月中旬まで、ノースドックに長期滞在している。この2隻は05年はそれぞれ5ヶ月、7ヶ月の間ノースドックに寄港しなかった。
これらの船の任務遂行可能日数は連続90日だから、どこか日本以外の基地に入港していた可能性が強い。
06年は2隻とも80日以内にノースドックに戻ってきているから、長期滞在と相まって在港日数が増える要因になった。

06年1月中旬には音響測定艦4隻がノースドックに同時に寄港したが、10月中旬にも組み合わせを変えてやはり4隻が同時に寄港している。ノースドックへの音響測定艦の寄港が増えていることが、同時寄港の多さに反映している。

ノースドックを出てから戻ってくるまでの間の任務航海中に、ホワイトビーチや那覇軍港に寄港することが、2006年には前年よりも多く確認されている。音響測定艦の主なカバー海域が沖縄に近いことを示している。米軍が探知しようとしている対象が、中国の潜水艦である可能性が高いことが、沖縄への寄港実績からもうかがわれる。

(RIMPEACE編集部)


2006年10月11日の横浜ノースドック。4隻の音響測定艦がまた寄港している


'2006-2-18|HOME|