音響測定艦インペッカブル、片方の救命ボートを積まずに試験航海


7月15日の音響測定艦インペッカブル。すでに左舷の救命ボートは外されてふ頭の上に置かれている。(2020.7.15 頼 撮影)


インペッカブルが試験航海に出港した後、横浜NDのふ頭の上にオレンジ色の救命ボートが置き去りにされている。(7.18 星野 撮影)


ふ頭上に置かれたままのオレンジ色の救命ボート(7.19 星野 撮影)

 シンガポールからやってきて7月13日に横浜ノースドックに入港した音響測定艦インペッカブルが、7月18日の朝、浦賀水道を出て太平洋へ試験航海に出港し、20日午前、横浜に戻ってきた。

 試験航海出航前、7月14日には曳航ソナーのケーブルを巻き取る作業を行っていたインペッカブルだが、シンガポールでおそらく何らかの工事を行ったこともあり、各種装置が正常に作動するかどうかのチェックをしたのではないか。

 しかし奇妙なことがある。インペッカブルは船体の両側にオレンジ色の救命ボートを各1艇ずつ装備しているのだが、左舷の救命ボートを取り外してNDのふ頭上に置いたまま、外洋での試験航海に出港してしまったのだ。

 7月20日に横浜に戻ってきた後も、25日になってもこのボートはふ頭の上に置かれたままとなっている。ボートに故障が見つかったのだろうか。

 試験航海は、半分の乗員で行ったのだろうか。もしも仮にそうだったとして、半分の乗員が横浜に残されていたとするならば、かれらはどこでどのように過ごしたのだろうか。ノースドックの中に、宿泊施設は存在するのだろうか。あるいは、乗組員たちはノースドックの外に宿泊しているのだろうか。

 それとも、今後本国から横浜に追加の乗員がやって来るというのだろうか。もしもそうだとするならば、どのように日本にやってきて、どのように横浜ノースドック入りをするのだろうか。検疫はどうするのだろうか。

(RIMPEACE編集部 星野 潔)


NDに戻ってきたインペッカブル。左舷に救命ボートを積んでいない。オレンジ色のボートは離れた場所に置き去りにされたままだ。(7.20 星野 撮影)


7月14日には、曳航ソナーのケーブルをインペッカブルに巻き取る作業が行われた。(7.14 星野 撮影)


2020-7-26|HOME|