横浜ノースドック・2008年まとめ−3
米海上輸送軍(MSC)の中継拠点
ミサイル実験監視艦の立ち寄り
ミサイル実験監視艦オブザベーション・アイランドが寄港する港は、2007年後半から専ら佐世保になっている。2008年の横浜ノースドック
寄港回数はわずかに2回だ。
佐世保への寄港回数は10回だ。オブザベーション・アイランドがミサイル実験やBMD実験支援のために出動する海域が、東シナ海や日本
海など、横浜より佐世保に近い海域であることの現われと見られる。
2008年末にノースドックに入港したオブザベーション・アイランド(08.12.29 撮影)
横浜ノースドックの入港−出港日
11月から12月にかけて大型補給艦が2隻、長期間寄港した。サンノゼは空母ジョージ・ワシントンが海自と合同演習を行ったとき、空母
戦闘群の補給担当でいっしょに行動し、GWの横須賀入港日にノースドックに寄港した。
燃料補給艦ペコスは横須賀の埠頭が常駐艦で一杯なのでノースドックに回ってきたようだ。1月中旬になってもノースドックに停泊した
ままだ。
在日米軍基地などに燃料を配っている中型タンカー、トランス・パシフィックの寄港は、横須賀の燃料貯蔵施設のオペレーションの都合
という側面が強い。2回ともノースドックを出たあとは横須賀・吾妻島の燃料積み込み埠頭に直行している。
MSCの「白い海洋調査船」が2回寄港したが、これは海洋調査が本州南方海域で補給のためにノースドックに立ち寄ったと見られる。
初寄港の沿岸部送油システム艦ウィーラーと、作業船ファースト・テンポは、グアムに配備されて間がない船だ。2月には沖縄・ホワイト
ビーチと佐世保に寄港。5月に釜山から横浜に回り、その後那覇軍港に寄港している。極東の同盟国の港に慣熟することなどが、目的に含
まれているのだろう。
ノースドックに寄港したウィーラーとファースト・テンポ(08.5.26 撮影)
横浜ノースドックの入港−出港日
ノースロップ・グラマン 大洋・海軍システム部門にチャーターされている新鋭海洋調査船シーベンチャーは、
MSC所属ではない。
それでも、ノースドックの埠頭に接岸し、補給のあと沖縄方面に向かった。黒潮関連の調査もやったのだろうか、次にノースドックに
姿を見せる前には函館に寄港している。
07年は3回、08年は2回寄港した海洋調査船シーベンチャー(08.7.16 撮影)
(RIMPEACE編集部)
'2009-1-15|HOME|