横浜ノースドックの戦時備蓄倍増の恐れ (5)

ノースドック備蓄のLCU、輸送任務も遂行


呉市の広弾薬庫の岸壁で弾薬コンテナを積み込むLCUポートハドソン。この後ホワイトビーチに向けて出港した
(2021.1.29 ピースリンク広島・呉・岩国 撮影)


沖縄から広弾薬庫の岸壁に戻ってきたポートハドソン。翌日横浜に向け出港した(2.8 ピースリンク広島・呉・岩国 撮影)

横浜ノースドックに備蓄されている陸軍上陸用舟艇のうち、大型揚陸艇(LCU)は10隻だ。しかしそのうちの2隻が備蓄のステータスから現役に戻されて、輸送任務に従事している。
2隻は沖縄・那覇軍港を常駐港として、韓国からタイまで沖縄米軍の演習支援や物資の輸送を行っている。

1月20日に那覇軍港を離れたLCUポートハドソンは韓国ジンへ、ポハンを回って呉の広弾薬庫岸壁に停泊、弾薬コンテナを積み込みホワイトビーチに向かった。
ふたたび広弾薬庫に来たポートハドソンは、8日夜にはコンテナを積んで岸壁に停泊、翌9日に横浜に向けて出航した。
ノースドックでLCU12隻が勢ぞろいする可能性もある。

今回クウェートから運び込まれたLCUは、はじめはノースドックのバースで静かにしていたが、1月26日に27番のLCUメカニクスヴィルが東京湾内を試験走行した。
備蓄前の正常動作の確認かもしれないが、さっそく輸送任務につく可能性も捨てきれない。

単独でも利用可能なLCUを横浜ノースドックに集めて、極東米軍の輸送任務も行えるようにするのだろうか?
それとも「いかだセット」もクウェートから運び込まれた延長で、すべての上陸用舟艇がクウェートからノースドックに運び込まれるのだろうか?

なぜ今、こんな備蓄装備の移動が行われるのだろうか?

(RIMPEACE編集部 頼 和太郎)


横浜ノースドックのみなとみらい側に停泊するLCU3隻。クウェートから来た2隻と沖縄から来た1隻(左端)


みなとみらいの反対側に停泊する備蓄中のLCU8隻。(2.3 頼 撮影)


2021-2-9|HOME|