米韓演習で海上基地構想を裏付けた揚陸補助艦ー1


ポハンの東海上で接舷する事前集積艦ストックハム(奥)と揚陸補助艦モントフォード・ポイント(2016.3.13 U.S.NAVY)

米海軍・海兵隊と韓国海軍・海兵隊の合同演習 Freedom Banner 2016/Ssang Yong 2016 が2月24日〜3月20日まで韓国東海岸のポハンを中心に行われた。横浜ノースドックに常駐態勢を敷きつつある揚陸補助艦モントフォード・ポイント(T-ESD 1、元の分類では T-MLP 1)は、横浜からこの演習に参加した。Seabasing(海上基地)構想を実践に移す任務を帯びていた。

2月21日に横浜ノースドックを出たモントフォード・ポイントは、南回りに韓国に向かった。2月27日に対馬海峡を抜けた揚陸補助艦は、ポハンに向かう前に行きつ戻りつの航跡を描き出した。
モントフォード・ポイントがこの演習で行う訓練の一つに、事前集積艦との間で海上で車両などの積荷のやり取りがあった。事前集積艦ストックハム(T-AK 3017)と舷を接して車両をブリッジを通じてモントフォード・ポイントに移動させる訓練だ。

ブサンに寄港していたストックハムは3月2日に出港、ブサンの東海上でモントフォード・ポイントと重なる航跡を描き、3日にブサンに戻った。モントフォード・ポイントは北上し、ポハンの東海上でまた行きつ戻りつを6日まで行い、ポハンに近いドグ湾に停泊した。

12日にドグ湾からポハンの東海上に出たモントフォード・ポイントは、同日ブサンから北上してきたストックハムと、ランデブーに向けた航行を開始し、13日に接舷した。
米海軍の写真にみえるように、モントフォード・ポイントは海水を注入して喫水を上げていて、舷側からLCACが載れるようになっている。(この日の訓練ではLCACは使っていないようだ)。接舷中、結合された両船は4〜5ノット程度のスピードで東に向かって移動していた。 (続く)

(RIMPEACE編集部)


通常の喫水の時のモントフォード・ポイントの側面。甲板の下段に海面ががくるまで沈めてLCACを載せる(2015.10.14 横須賀沖で撮影)


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