原子力空母のクラッシュクレーン、横浜で新旧交代


貨物船オーシャン・グランドから陸揚げされる「新しい」クラッシュクレーン


陸揚げされたばかりの「新しい」クラッシュクレーン(左)と昨年11月から横浜NDに置かれていた「古い」クラッシュクレーン(2021.3.6読者撮影)


別の角度から見た2つのクラッシュクレーンの写真(3.7星野撮影)

 昨年11月から横浜ノースドックに置かれていた原子力空母のクラッシュクレーンが3月8日、貨物船に積み込まれ、それに代わるクラッシュクレーンが3月6日に横浜に陸揚げされ、3月11日には横須賀軍港に運ばれた。

 「新しい」クラッシュクレーンを横浜NDに陸揚げし、「古い」クラッシュクレーンを積み込んだのは、白装束FA18を積み込んだのと同じ、貨物船オーシャン・グランドだ。
 3月5日の夜に入港した翌日の3月6日午前中にオーシャン・グランドは、米本土から運んできたクラッシュクレーンを横浜NDのふ頭上に陸揚げした。

 他方、横浜NDには、昨年11月24日に横須賀軍港からバージに載せて米海軍タグボートYT804に引っ張られて運び込まれた、原子力空母ロナルド・レーガンのクラッシュクレーンが置かれ ていたが、この「古い」クラッシュクレーンは、3月8日の午後、白装束FA18が搬入された後に、クレーンで吊り上げられてオーシャン・グランドの船倉に搬入された。FA18ともども、こ の貨物船で米本土に送り返されるのだろう。

 オーシャン・グランドが陸揚げした「新しい」クラッシュクレーンは、3月11日に、横須賀軍港からやってきたYT804タグボートに押されたバージに載せられて、横須賀に運ばれた。 13号バースに陸揚げされた模様だ。

 横須賀軍港に停泊している原子力空母のクラッシュクレーンの搬入と搬出をわざわざ横浜で行ったのは、横須賀軍港にはそれに適したふ頭が存在しないということなのだろうか。

 いずれにせよ、今回のクラッシュクレーンの搬入と搬出は、米海軍が横浜NDを、横須賀軍港の機能を補完するものとして一体的に使っていることを示していると言えるだろう。

(RIMPEACE編集部 星野 潔)


3月8日、クレーンで吊り上げられて貨物船オーシャン・グランドの船倉に搬入される「古い」クラッシュクレーン(3.8星野撮影)


3月11日の昼過ぎ、YT804タグボートに押されたバージに載せられて横須賀軍港に運ばれた「新しい」クラッシュクレーン(3.11星野撮影)


2021-3-14|HOME|