白装束FA18、横浜NDで貨物船に積み込まれる


3月8日、横浜NDに停泊する貨物船オーシャン・グランドと吊り上げられた白装束FA18


クレーンで吊り上げられたスーパーホーネットF型。全身を白い素材でコーティングされている。
後方には、積み込みの順番を待つ原子力空母のクラッシュクレーンの姿が見える(2021.3.8 星野撮影)

 3月8日、横浜ノースドックで、全身を白い防湿フィルムでコーティングされたFA18戦闘攻撃機が貨物船オーシャン・グランドに積み込まれた。

 オーシャン・グランドは、大型クレーンを三基搭載している米国船籍の貨物船だ。今回は、米国のサンディエゴを現地時間の2月17日に出港し、3月5日の夜に横浜NDに入港していた。

 積み込まれたのは、昨年11月17日に横須賀から運び込まれ、横浜NDの中央部に並べられていた2機のFA18だ。12月10日前後に数日かけて白い防湿フィルムで全身をコーティングされて白装束姿になっていた。オーシャン・グランドで米本土に運ばれていくのだろう。

 今回積み込まれたFA18は、11月14日にパトロール航海を終えて横須賀に帰港した原子力空母ロナルド・レーガンの甲板上に載せられていた2機のスーパーホーネット、F型だ。故障しているのか、事故を起こして壊れているのか、いずれにしてもレーガンから岩国に飛行できない状況にあったことは確かだ。

 FA18は、日本の上空を日常的に飛んでいる戦闘攻撃機だ。一体いかなる故障あるいは事故が起きたのか、それについてどのような対策をとったのか、米軍は説明すべきだ。

 日本政府も自治体も、なぜ説明を求めようとしないのか。日本社会に暮らす人びとの安全よりも、米軍のご機嫌を損ねないことの方が大事なのだろうか。

(RIMPEACE編集部 星野 潔)


ゆっくりと船倉の中に降ろされる白装束のFA18(3.8 星野撮影)


3月6日の午後には、FA18の機体を固定していた「おもり」が、搬出に備えてフォークリフトで取り外されていた(3.6 星野撮影)


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