フォレジャー演習で使用した上陸作戦セット、横浜に陸揚げ


8月21日、MCSの陸揚げとその分解作業の光景。ノースドック内のV字型の切れ込みのところから小型船で曳航されてきたMCSを、民間大型クレーン
バージがふ頭上に陸揚げし、それを米軍兵士がコンテナハンドラーで移動させ、ふ頭上に並べる。次に、並べられたMCSを順に左側の建物の陰に移動
させ、そこでクレーンを使って分解し、バラバラになったMCSを倉庫の建物の向こう側に並べて仮置きする、という作業だ。(2021.8.21 星野 撮影)


8月21日のMCS分解作業を別の角度から撮影した写真。コンテナハンドラーの向こう側に、すでに分解されたMCSが積み木のように仮置きされている
(8.21 頼 撮影)


陸揚げされたMCSの分解作業は、8月22日にも続けられた。作業を担っているのは、米軍兵士たちだ。おそらく第7輸送旅団の兵士たちだろう。
(8.22 星野 撮影)

 8月20日に横浜の民間ふ頭で輸送艦フィッシャーから降ろされたMCS(Modular Causeway System:組み立て式のいかだ)は、翌8月21日には横浜ノースドックのふ頭上に陸揚げされ、分解する作業が開始された。

 輸送艦フィッシャーから降ろされ、コットンハーバー地区に面した横浜ノースドック内のV字型の切れ込み部分に8月20日に運ばれ係留されていたMCSは、21日に民間小型船に曳航されてふ頭先端部に運ばれ、そこで民間大型クレーンバージによってふ頭上に陸揚げされた。

それをコンテナハンドラーで運んでふ頭先端部に仮置きし、さらにそれらを建物の陰に運んで分解する作業は、迷彩服姿の米兵や紺色の服を着た米軍関係者と見られる人々が担った。第7輸送旅団の兵士や関係者だろう。

MCSの陸揚げ作業は21日のうちに終わったようだが、分解する作業の方は、翌22日にも続き、分解されたMCSは、みなとみらい側からは建物の陰となる場所に並べられた。ノースドックの中央部に収納するまでの仮置きだろう。

第7輸送旅団所属と見られる兵士たちのノースドックでの活動は、それで終わったわけではなかった。8月24日になっても、フォレジャー21演習で使用した装備の収納用と見られるコンテナ周辺で、迷彩服姿の米兵の集団が作業している姿が目撃された。6月に第7輸送旅団が横浜に現れてからもう3カ月近くになる。ずいぶん長い活動だ。

横浜ノースドックは、東アジア・太平洋で米軍が想定する戦争の装備を展開するための拠点であるのと同時に、陸軍事前配備貯蔵(APS: Army prepositioned stocks)の装備の取り扱い方を輸送部隊の兵士たちが習熟する訓練の拠点にもされてしまっているようだ。

(RIMPEACE編集部 星野 潔)


分解されて、倉庫の陰に積み木のように並べられ、仮置きされたMCS。(8.23 星野 撮影)


8月24日にも、米軍兵士たちは、フォレジャー21演習で使用した資材の収納作業と見られる作業を続けていた。
この日の夜も、ノースドック内の宿泊施設と見られる建物には明かりがついていた。(8.24星野撮影)


2021-8-28|HOME|