陸軍揚陸艇、軍用車両を積んで横浜に


1月29日、横浜ノースドックに停泊中のLCU(陸軍大型揚陸艇)カラボザ。甲板の上には、ハンヴィーやトラック、牽引車両などが満載されている。
トラックの荷台に載せられた砂漠迷彩のバギー(UTV)も見える。カラボザのマストには、米陸軍輸送科のえんじ色の旗が掲げられている。(2022.1.29星野撮影)


1月28日の21時20分頃、横浜ノースドックに接岸しようとするLCUカラボザ。岸壁上には出迎えの、複数の人影が見える。(2022.1.28星野撮影)

1月28日の21時30分頃、陸軍大型揚陸艇カラボザ(LCU2009)が横浜ノースドックに接岸した。

カラボザは、本来、保管するだけで運用はしないという約束で2000年代初頭に横浜ノースドックに10隻搬入されたLCUのうち、現在は小型輸送船として沖縄を拠点に運用されている2隻のLCUのうちの1隻だ。

今回、カラボザは、1月25日の夕方に沖縄のレッドビーチを出港して約3日間かけて横浜にやって来た。
 ノースドックに接岸したカラボザの甲板には、4両のハンヴィーのほか、複数の軍用トラックなどが満載されていた。海兵隊のバギー(UTV:Utility Task Vehicle)を荷台に載せているトラックも確認できた。カラボザが沖縄から運んできたのは海兵隊の車両なのかもしれない。

1月下旬から東富士演習場で予定されていた「沖縄県道104号線越え実弾射撃訓練の分散・実施」は中止になったはずだ。カラボザが今回積んできた軍用車両は、何に使うためのものだろうか。


1月29日、カラボザの船上で作業する複数の人影が見えた。沖縄から乗ってきた乗組員だろう。(2022.1.29星野撮影)


 ところで、小型輸送船として運用されているもう1隻のLCU、フォート・マクヘンリー(LCU2020)も1月29日現在で横浜ノースドックに停泊中だ。

 昨年12月22日に横浜ノースドックに入港していたフォート・マクヘンリーは、1月12日の昼に横浜を出港して沖縄方面に向かった…かに見えたが、途中でUターンして1月13日の深夜に、横浜に戻ってきた。
 翌1月14日、ノースドックに停泊中のフォート・マクヘンリーを見ると、先端のバウ・ランプが取り外されていた。
 フォート・マクヘンリーがUターンして横浜に戻ってきたのは、バウ・ランプに故障が起きたから、という可能性もある。

(RIMPEACE編集部 星野 潔)


1月12日、横浜を出港するLCUフォート・マクヘンリー。もちろん、先端部のバウ・ランプはついている。(2022.1.12読者撮影)


1月14日、前日の深夜に横浜ノースドックに戻ってきたLCUフォート・マクヘンリー。バウ・ランプが取り外されている。(2022.1.14星野撮影)


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