揚陸艦ラシュモアが横浜入港(2)
―「軍艦」の異例の横浜入港は何のため?―


横浜ノースドックに停泊するドック型揚陸艦ラシュモア




9月1日、ラシュモアの入港後しばらくすると、後部の飛行甲板に乗組員や海兵隊員たちが集合し整列した。何らかの行事が行われたのか、あるいは訓示を受けていたのかは不明だ

整列が解除された後で談笑する兵士たち。集合してもマスクはしないのが、米軍の「流儀」ということだろうか


9月1日に横浜ノースドックに入港したドック型揚陸艦ラシュモア(RUSHMORE LSD 47)。
入港直後には、後部甲板上に乗組員や海兵隊員が集合して整列する光景が見られた。
訓示か何かを聞いていたのか、それとも何らかの行事があったのか。

この日の夕方には、山梨に本社のある日下部観光バスの観光バスが、少なくとも3台はノースドックにやって来て、ラシュモアの停泊するバースに向かった。

そもそも今回の、ラシュモアの横浜ノースドック入港の目的は何なのだろうか。
米軍や日本政府が入港の目的をどのように「説明」するかは今のところ不明だ。そもそも米軍は「説明」すらしない可能性が高いが。
しかし、少なくとも今回の入港には、ドック型揚陸艦などの軍艦が、横浜を今後利用していくための調査や訓練としての側面があることは確かだろう。また、軍艦が横浜に入港することを「当たり前」のこととして受け入れさせる意図もあっただろう。
そして、今回を「前例」として、今後も大型の軍艦が入港するようになる可能性もある。
近年、横浜ノースドックに潜水艦母艦や給油艦など、海軍の大型艦船が当たり前のような顔をして入港するようになった。
横浜ノースドックの返還を求めているはずの横浜市は、このあからさまな基地機能強化に対して何も口を挟もうとしてこなかった。
そしてついには大勢の海兵隊員も載せた軍艦、ドック型揚陸艦の入港だ。
それでも、見て見ぬふりをし続けるつもりなのだろうか。

(RIMPEACE編集部 星野 潔)(22.9.1 星野 撮影)



9月1日の夕方、横浜ノースドックにやって来てラシュモアの横に向かった観光バス


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