海自艦船が並んだ横浜港 2



11月3日から5日にかけて、横浜港の「赤レンガ倉庫地区」では「フリートウイーク」と称する自衛隊宣伝活動が展開されていた(22.11.3 星野 撮影)
舞台が設けられ、さまざまな出し物が上演された(22.11.3 星野 撮影)


「かわいらしく」デフォルメされた対潜哨戒機や護衛艦の展示。デフォルメされた護衛艦のマストにはなぜか「Z旗」らしき旗が掲げられていた。
海自は旧日本海軍を引き継いでいる組織だとでも言いたいのだろうか。そうであるなら重大な問題だ(22.11.3 星野 撮影)
海自艦船を若い女性に擬人化したアニメの絵らしきパネルも掲げられていた(写真に一部加工をしてあります)(22.11.3 星野 撮影)

赤レンガ倉庫地区の先端部では、「フリートウイーク」と称する、自衛隊の宣伝イベントも開催されていた。

イベント会場には、対潜哨戒機や護衛艦を「かわいらしく」デフォルメした動く模型の展示や、海自艦船を若い女性に擬人化したアニメのボードなどもあった。
このような展示を行うことが防衛省の言う「広報」活動のつもりなのだろうか。
しかし、兵器を「かわいい」ものであるかのように宣伝することが自衛隊の活動への「理解」につながるものだと、自衛隊関係者は本当に考えているのだろうか。
兵器は人の命に直接関わるものだ。それを取り扱う者は、その重大性を片時たりとも忘れることは許されない。
兵器は命に関わるものであるという感覚を麻痺させるような手段で自衛隊が宣伝活動を行うことは、非常に危険なことではないか。

横浜港で自衛隊が大規模宣伝活動を行っている間にも、JMUの鶴見工場や磯子工場、三菱重工横浜本牧工場では、海上自衛隊の艦船の整備工事が行われていた。
また、横浜港内の民間給油施設の大東タンクターミナルでも、10月27日から28日にかけて補給艦「おうみ」が接岸して給油を受けていた。
民間港であるはずの横浜港の自衛隊による使用が、なし崩しに広がっている。今回の大規模宣伝活動を通じて、タガがさらに外されて、その使用がさらに拡大したのではないか。

(RIMPEACE編集部 星野 潔)


JMU鶴見工場に入っている海自補給艦「ときわ」(2022.11.3 星野 撮影)

JMU磯子工場にも海自艦船の姿が見える(2022.11.3 星野 撮影)


三菱重工横浜製作所本牧工場にも海自護衛艦が入っている(2022.11.3 星野 撮影)

10月27日、民間施設である大東タンクターミナルに接岸した海自補給艦「おうみ」(2022.10.27 星野 撮影)

2022-11-20|HOME|