横浜ノースドックで陸自訓練か
11月12日、横浜ノースドックに陸自のトラックなどが並んでいるのが確認された
場所は、横浜ノースドックの中央部の駐車場だ(22.11.12 星野 撮影)
11月13日にも、同じ場所に陸自トラックが並んでいた。右側の建物が「S-407」号の建物だ
トラックと建物の間を陸自隊員たちがしばしば行ったり来たりしていた
よく見ると、ガスマスクのようなもので顔を覆っているように見える隊員もいた
「S-407」号の建物から大勢の隊員が出てきた。いずれも重装備だ(22.11.13 星野 撮影)
11月12日、横浜ノースドック中央部の駐車場に陸上自衛隊のトラックなどが並んでいるのが確認された。
横浜ノースドックには、陸上自衛隊が共同使用している建物もあるが、今回車両が並んでいるのが確認された駐車場は、共同使用の対象とはなっていない。
陸自の車両は、翌13日にも同じ場所に並んでいた。
この13日には、車両が停まっている場所の隣にある建物、米軍が付けている建物番号ではS-407号の建物に明かりが付いていて、周囲には陸自隊員の姿も確認された。
陸自隊員たちは、このS-407の中で何事かを行っているようだった。ちなみに、この建物も共同使用の対象ではない。
夕暮れ時になって、このS-407から20人以上、30人くらいの陸自隊員が現れた。隊員たちの大半はヘルメットをかぶっているだけではなく、背嚢を背負うなどかなりの重装備だった。
隊員たちが乗り込んだトラックなどの車両は、夜になってから隊列を組むようにして横浜ノースドックを出ていった。
11月12日から13日にかけてのこのような陸自の動きについて、防衛省・自衛隊からは何の情報も公開されていないが、隊員たちの様子から見て何らかの訓練を横浜ノースドックで行っていた可能性が高い。
一体どのような訓練を行っていたのだろうか。この時期に行われていた「キーン・ソード23」と関係がある訓練なのだろうか。
横浜ノースドックは米軍に提供されている基地だ。確かに陸自が共同使用している建物もあるが、今回陸自が展開していたのは共同使用の対象ではない場所だ。
そのような場所で、陸自が共同使用の手続きも行わず、地元自治体にも知らせずに訓練を行うことは許されることなのだろうか。
ところで、今日、12月10日は、リムピース編集長の頼和太郎さんが不慮の事故で亡くなってから1年となる日だ。
この間、「日米軍事一体化」の動きはさらに強まった。
市民の意見も聴かず、市民の手の届かないところで次々と既成事実が積み上げられている。
奇しくも、今日、12月10日には、防衛省が、SNSを使って「防衛省に有利な世論」をつくり、「特定国への敵対心」を煽り、「反戦・厭戦機運の払拭」を図る世論工作の研究に着手したという内容の新聞報道もあった。
知る権利に基づいて在日米軍とそれに一体化していく自衛隊の動きを監視することの重要性が、さらに増している。
この今、頼さんがいないことが残念でならない。
しかし、非力ではあるが、頼さんの思いも受け継ぎ、在日米軍の姿に目をこらし続けていくことを改めて確認したい。
(RIMPEACE編集部 星野 潔)
出発の支度をした後で、訓示を受けるためか、隊員たちはトラックの横に並んだ
11月13日の夜になってから、陸自車両は並んで横浜ノースドックを出ていった(22.11.13 星野 撮影)
2022-12-10|HOME|