空軍ヘリ、横浜NDでタッチアンドゴー訓練


5月10日、横浜ノースドック上空に飛来し、1回目の着陸に取りかかる米空軍UH-1Nヘリコプター


機体前方下部には、6646という番号が書かれている。横田基地所属の機体だ


1回目の着陸を終え、浮上するUH-1N


機体を前方に傾けて前に進み、周回飛行に入る

5月10日の15時55分、米空軍UH-1Nヘリコプター1機が、本牧の方角から横浜ノースドックに飛来した。

飛来したUH-1Nの機体前部に書かれたシリアルナンバーは、6646。横田基地所属の機体だ。
このヘリは、横浜ノースドック上空を旋回して2回離着陸を行い、16時4分には北西の村雨橋の方向に飛び去った。
横浜ノースドックに着陸していた時間は2回とも30秒ほど。横浜でタッチアンドゴー訓練を行ったということだ。
横浜港中心部での米軍ヘリのこのような訓練は、まさに常態化してしまっている。

何度も繰り返すが、横浜ノースドックは空港でもなくヘリポートでもない。空港以外の場所での航空機の離着陸は、国土交通大臣の許可を得ていなければ、日本の航空法違反となる(第79条)。
今回の横浜でのタッチアンドゴー訓練の前に、米軍が国土交通大臣に許可を申請したという話は伝わってきていない。
日本政府は国会での答弁で、米軍は日本の航空法を尊重していると明言しているが、横浜ノースドックでのタッチアンドゴー訓練のどこが、日本の航空法を尊重した振る舞いだと言えるのか。

航空法が上記の規定を設けているのは、空港以外の場所に離着陸することは危険だからだ。
横浜ノースドックは、大都市の人口密集地帯の、そして港湾のど真ん中にある。近くには高層マンションも建っている。
それを知りながら、平然と低空での周回飛行訓練やタッチアンドゴー訓練を行うということは、まさに暴挙としか言いようがない。
このような危険な訓練の実施を命令する米軍の幹部には、この地域の人びとの生命や暮らしの重みは全く感じられないものなのか。

米軍が繰り返す身勝手で危険な行為こそが、人びとの安全に対する、現実の脅威となっている。

(RIMPEACE編集部 星野 潔)(23.5.10 読者 撮影)


2回目の着陸の態勢に入るUH-1N



横浜ノースドック内のグラウンド付近に降下する空軍ヘリ。周囲の木々が大きく揺れている


再び浮上するUH-1Nヘリ


2回目の離陸をしたUH-1Nヘリコプター


2023-5-13|HOME|