陸軍揚陸艇、広弾薬庫から?コンテナを横浜NDに運ぶ


5月26日の朝、横浜ノースドックにコンテナを満載して入港した陸軍揚陸艇カラボザ(23.5.26 読者 撮影)


コンテナはどれもかなり使い古されたもののようだ(23.5.26 読者 撮影)


入港当日の5月26日の日中には、コンテナは陸揚げされなかった(23.5.26 星野 撮影)




翌5月27日の昼頃には、コンテナは既にすべて陸揚げされて横浜ノースドックの中央部に並べられていた(23.5.27 星野 撮影)


コンテナを降ろした後も、横浜ノースドックに停泊を続けるカラボザ。マストにはえんじ色の陸軍輸送科の旗が(23.5.27 星野 撮影)


カラボザの横の埠頭上に並んで座り、くつろぐ乗組員とみられる人びと。かれらは、横浜ノースドックに新編されたという揚陸艇部隊と関係はあるのだろうか(23.5.27 星野 撮影)

5月26日、横浜ノースドックに米陸軍ラニーミード級揚陸艇カラボザ(CALABOZA LCU 2009)が入港した。
ノースドックの岸壁に接岸したカラボザの甲板には、コンテナが満載されていた。

本来、燃料を抜いて保管するだけで運用しないという約束で横浜ノースドックに搬入された米陸軍揚陸作戦資材のうちの1つだったはずの揚陸艇カラボザは、今年2月に横浜を出て那覇軍港に向かい、沖縄を拠点に運用されていた。
4月にはフィリピンに派遣され、米軍とフィリピン軍の合同軍事演習「バリカタン23(Balikatan 23)」に参加した後、スービックを5月4日に出港し、沖縄のホワイトビーチに5月9日に入港した。
カラボザは翌5月10日に那覇軍港に移動し、5月19日に同港を出港して、韓国の鎮海基地に向かった。鎮海には5月22日の朝に到着したが、同日の16時台には再び出港し、今度は広島の呉市にある米軍の弾薬庫、広弾薬庫に向かった。
5月23日の夕方に広弾薬庫に到着したカラボザは、翌24日の14時台まで広弾薬庫に滞在している。そして、5月24日の午後に広弾薬庫を出て、26日の朝、横浜ノースドックに入港した。

このようなカラボザの横浜ノースドックに入港するまでの一連の動きから考えると、満載していたコンテナは、おそらく広弾薬庫で積み込まれたものだろう。

カラボザの横浜入港翌日の5月27日には、コンテナは全て陸揚げされて、横浜ノースドックの中央部にある野積みスペースに並べられた。

コンテナはいずれもだいぶ使い古されたもののようだが、中に何かが入れられているのか、あるいは空っぽなのかどうかは確認できていない。
弾薬庫から運ばれてきた可能性の高いコンテナだ。万が一にも爆発物や危険物が入っている可能性は無いのか。横浜市や神奈川県は確認をするべきではないか。

なお、これまでにも、陸軍揚陸艇が広弾薬庫から横浜ノースドックにコンテナを運んだことはあった。しかし、だからといって、何のチェックも無く、運ばれてきたコンテナが安全だなどと言えるわけでは全くない。

(RIMPEACE編集部 星野 潔)


2021年2月11日、広弾薬庫で積み込んだ24個のコンテナを載せて横浜ノースドックに入港した、陸軍揚陸艇ポート・ハドソン(LCU 2035)(21.2.11 星野 撮影)


2023-6-6|HOME|