相模総合補給廠のパイプラインセット、横浜港の民間埠頭で輸送艦に積み込まれる


6月17日、米海軍輸送艦フィッシャーに積み込まれる米陸軍パイプラインセットのコンテナ


コンテナは、横浜ノースドックでバージに載せられて、タグボートに押されて鈴繁埠頭のフィッシャーのところまで運ばれてきた


バージの上で作業を行っているのは、米兵では無く、民間の労働者のようだ


パイプラインセットを載せたバージに付いているボートも民間船だ

相模総合補給廠から横浜ノースドックに陸路運ばれたパイプラインセットのコンテナは、6月14日に2隻のバージに分けて載せられて埠頭に係留されていたのだが、横浜港の民間埠頭に入港した米海軍大型輸送艦に、6月17日から船積みされた。

パイプラインセットのコンテナを船積みしたのは、米海軍車両貨物輸送艦フィッシャー(FISHER T-AKR 301)だ。
6月16日に横浜ノースドックと同じ瑞穂埠頭にある民間埠頭である鈴繁埠頭に入港していた。

パイプラインセットのコンテナは、2隻のバージに分けて積まれていたのだが、17日の午後には少なくとも片方のバージがタグボートに押されてフィッシャーの横に接舷し、同艦に搭載されているクレーンでコンテナを船積みしている様子が確認された。
もう1隻のバージとその積み荷のコンテナの行方は把握できなかったが、17日の18時頃の時点でそれらのコンテナが見えなくなっていたことから考えると、やはり17日の日中にフィッシャーに積み込まれた可能性が高い。

これらのパイプラインセットをオーストラリアで行う演習でどのように使うのかはまだ不明だが、少なくとも米軍にとっては、相模総合補給廠に陸軍事前配備貯蔵(APS)の資材として保管している物資を、横浜港の民間埠頭から輸送艦に積み込んで戦地(演習場)に向かう実地訓練を積み、また、横浜港の民間埠頭を戦争のための軍事物資輸送の拠点として使用する「既成事実」を積み重ねることが「できた」ということは言えるのだろう。

(RIMPEACE編集部 星野 潔)(23.6.17 読者 撮影)


米海軍車両貨物輸送艦フィッシャーが接岸し、積み込み作業を行ったのは、民間埠頭の鈴繁埠頭だ。
隣には横浜ノースドックがあるが、鈴繁埠頭を通らなければ横浜ノースドックに入れないということは無い。
米軍が民間埠頭でこのような軍事活動を行ったことに、一体どのような法的根拠があるというのだろうか


2023-6-25|HOME|