2機の空軍ヘリ、横浜NDに飛来


7月12日14時19分頃、瑞穂埠頭の上空を周回飛行する米空軍UH-1Nヘリコプター


飛行中だが、乗員がキャビンのドアを開けて身を外に乗り出している。このヘリの垂直尾翼には6614の数字が書かれている


1機目のヘリがゆっくりと着地していく


2機目のヘリが現れた。このヘリもキャビンのドアを開けて乗員が外に体を出している。垂直尾翼には96645の数字が記入されている


2機目のヘリも、横浜ノースドックにゆっくりと降下していく。そこには飛行場もヘリポートも存在しない

7月12日の午後、2機の米空軍UH-1Nヘリコプターが横浜ノースドックに飛来した。

まず14時16分頃、垂直尾翼に96614の数字が記入された、シリアルナンバー69-6614のUH-1Nが横浜ノースドック上空に飛来した。横田基地所属の機体だ。
この機体はノースドック上空を低空で時計回りとは逆側に周回し、14時20分頃には中央部のグラウンドに着地した。

続いて14時23分頃にはもう1機のUH-1Nヘリが上空に飛来した。こちらの機体の垂直尾翼には96645の数字が記入されている。シリアルナンバー69-6645の機体で、やはり横田基地所属機だ。
後から来た2機目のUH-1Nは、周回飛行をせずに直接横浜ノースドックに着地した。

いずれのUH-1Nも、キャビンのドアを開けて乗員が身を乗り出したまま飛行し、グラウンドに降下した。あたかも横浜港のど真ん中を戦場に見立てているかのような着陸の仕方だった。

その後、14時26分頃には2機はともに再び浮上し、横浜駅の方向へと飛び去った。

1機目が低空で周回飛行をしたことや、2機とも短時間で離陸したことなどを考えると、今回の飛来は訓練飛行の一環だったのだろう。

訓練であれ何であれ、飛行場でもヘリポートでも無い場所への着陸は、国土交通大臣の許可なしには航空法違反だ。
今回の飛来の前に、米空軍が日本の国土交通大臣に横浜ノースドックへの着陸の許可を求めたという話は公表されていない。許可を求めてなどいないのだろう。
人口や交通の集中する大都市中心部での、2機の空軍ヘリの訓練飛行が危険であることは言うまでも無い。
当HPでも繰り返し指摘しているように、米軍は横浜港上空で、このような危険な飛行を日常的に行っている。
日本政府は国会答弁で、米軍は日本の航空法を尊重して飛行していると説明しているが、航空法の規定を公然と蹂躙して市民を危険にさらす、米軍ヘリの飛行のどこが日本の航空法を尊重した姿勢だと言えるのか。

(RIMPEACE編集部 星野 潔)(23.7.12 読者 撮影)


14時26分頃、再び浮上したUH-1Nヘリコプター


横浜駅の方向へと飛び去るUH-1N。向こうに見えるビルは、ランドマークタワーだ


2023-7-25|HOME|