海兵隊実弾射撃演習、沖縄と東富士を横浜がつなぐ(1)
 7月10日、横浜ノースドックに陸揚げ


7月10日、那覇軍港から海兵隊の装備を運んでくる自動車運搬船「ひまわり8」が接岸する直前の横浜ノースドック。
民間運送会社のトレーラーやトラックが、多数待機している(23.7.10 星野 撮影)


さらに続々と民間運送会社のトレーラーなどが横浜ノースドックにやって来た(23.7.10 星野 撮影)


日本通運の「ひまわり8」が現れた(23.7.10 星野 撮影)


埠頭上には、陸揚げ作業にやって来た海兵隊員たちの姿も見えた(赤丸の中)(23.7.10 星野 撮影)


接岸した「ひまわり8」。埠頭上の建物の向こうには、りゅう弾砲や車両などをトレーラーに積む作業のためのクレーンも来ている(23.7.10 星野 撮影)


「ひまわり8」の向こうには、トレーラーやトラックがズラリと並んで待機している(23.7.10 星野 撮影)



7月10日の午後、陸揚げ作業をほぼ終えた「ひまわり8」(23.7.10 読者 撮影)


陸揚げを終えて、ランプを閉じた「ひまわり8」(23.7.10 読者 撮影)



7月10日に陸揚げされ、埠頭上に並べられた海兵隊の車両(23.7.10 読者 撮影)


防衛省の発表によれば、7月15日から7月28日までの日程で、東富士演習場で「沖縄県道104号線越え155ミリ榴弾砲実弾射撃訓練の分散・実施」が行われた。

この名目を掲げた実弾射撃演習は富士山ろくの演習場で毎年行われているが、その際には、米軍がチャーターした自動車運搬船(貨物船)が、横浜ノースドックに155ミリりゅう弾砲や、大量の車両やさまざまな物資を那覇軍港から搬入する。近年ではなぜか高機動多連装ロケット砲システムのハイマース(HIMARS : High Mobility Artillery Rocket System)までもが、横浜に持ち込まれることがある。ハイマースはロケット砲であって、155ミリりゅう弾砲ではないにもかかわらず、だ。
そして、横浜から富士山ろくまで、一般道や高速道路を使って米軍はそれらの兵器や車両、物資を運ぶのだ。

今年も、日本通運のRORO船「ひまわり8」が7月10日に横浜ノースドックに接岸し、車両や物資の陸揚げ作業が行われた。

「ひまわり8」の入港直前の横浜ノースドックには、既に何台もの民間トレーラーやトラックが並び、陸揚げ作業のためにやってきたとみられる海兵隊員の姿も見えた。

この7月10日の陸揚げ作業では、車両や物資だけでなく、155ミリりゅう弾砲の兵器の陸揚げも行われたのだろう。ハイマースを陸揚げした可能性もあるが、確認はとれなかった。

兵器や多くの物資は、民間運送会社のトレーラーやトラックによって、陸揚げ直後に富士山ろくに運ばれていったようだが、少なからぬ数の軍用車両は、7月12日になっても横浜ノースドックに並べられていた。

7月13日の午後には、それらの車両はノースドック上から姿を消していたようなので、おそらく7月13日の午前までに、多くの海兵隊員がキャンプ富士から横浜にやってきて、ノースドック上に並べられていた車両を運転して富士山ろくに向かったのだろう。

昨年8月27日付の、このHPの記事にも書いたことだが、横浜から東富士演習場、またはキャンプ富士まで、米海兵隊員たちに軍用車両を運転させること自体が、彼らにとっては「演習」の一部分なのだろう。
しかし、横浜から富士山麓まで、海兵隊員たちに慣れない道を多数の軍用車両を連ねて軍事訓練としてのドライブをさせることは、非常に危険なことだ。
横浜から富士山ろくに至る道路が、かれらの「訓練場」にされているのだ。

(RIMPEACE編集部 星野 潔)



7月12日になっても、横浜ノースドックには大量の海兵隊の車両が並べられていた(23.7.12 星野 撮影)




これらの車両は、7月13日の午後には姿を消していた。
7月13日に民間運送会社のトレーラーが横浜ノースドックに大量にやって来た形跡はないので、海兵隊員の運転によって自走で富士山麓に行ったのだろう(23.7.12 星野 撮影)


2023-8-13|HOME|