中型タンカー、鶴見貯油施設に久しぶりに接岸


8月17日、鶴見貯油施設に接岸した中型タンカー、ポハン・パイオニア。手前の水色の船体のタンカーがポハン・パイオニア(23.8.17 星野 撮影)


鶴見貯油施設は海側と陸側の2か所のエリアに分かれているが、タンカーが接岸するのは海側だ(23.8.17 星野 撮影)


8月18日、横浜ノースドックに移動して停泊したポハン・パイオニア。横浜ノースドックには翌19日の朝までとどまった(23.8.18 星野 撮影)


今年2月24日から25日にかけて鶴見貯油施設に接岸した、中型タンカーのSLNCパックス(手前のタンカー)。
SLNCパックスの離岸後、鶴見貯油施設へのタンカーの接岸は6か月近くなかった(22.2.24 星野 撮影)

8月17日の午前から18日午前にかけて、鶴見貯油施設に中型タンカーのポハン・パイオニア(POHANG PIONEER)が接岸した。

鶴見貯油施設は横浜市鶴見区の臨海部にある米軍基地だ。横田基地に供給する航空燃料をここに陸揚げして一時保管し、鉄道やトラックで横田に運ぶ。
つまり鶴見貯油施設は、横田基地を空軍基地として機能させる、重要な役割を持っているのだ。

ポハン・パイオニアは米国船籍の民間タンカーだが、東アジアからマーシャル諸島にかけての地域で「米軍御用達」の燃料輸送業務に従事している。

今回、ポハン・パイオニアは、鶴見貯油施設に接岸する前、7月27日に横須賀の吾妻島を出港して、米軍基地のあるマーシャル諸島のクワジェリンに現地時間の8月4日から6日にかけて滞在した後、8月16日に再び横須賀の吾妻島に戻ってきている。
8月16日から17日の朝まで吾妻島の貯油施設で油を詰め込んだ後、1時間半ほどかけて同じ東京湾内の鶴見貯油施設に移動したのだ。

8月17日から18日の朝まで、ポハン・パイオニアは鶴見貯油施設に油を陸揚げした後、横浜ノースドックに移動して19日の朝まで横浜にとどまった。おそらく時間調整だったのだろう。

19日の朝にポハン・パイオニアは再び吾妻島に移動して油を詰め込んだ後、8月20日には今度は八戸に向かって横須賀を出港した。横須賀の吾妻島に貯蔵してある航空燃料を三沢基地に運ぶルーティンの航路だ。

ところで、8月17日のポハン・パイオニアの接岸は、久しぶりの鶴見貯油施設へのタンカーの接岸だった。
今年2月24日から25日にかけて中型タンカーのSLNCパックス(SLNC PAX)が接岸した後、6か月近くにもわたって鶴見貯油施設へのタンカーの接岸がなかったようだ。
6か月近く間隔があいた理由は、今のところ不明だ。

(RIMPEACE編集部 星野 潔)


横田基地と鶴見貯油施設を結び、新川崎駅近くの貨物線の線路を走るタンク車。米空軍のジェット燃料JP-8のマークがタンクについている(19.11.5 星野 撮影)


2023-8-23|HOME|