陸軍揚陸艇、横浜NDに高機動ロケット砲などを陸揚げ


9月27日、奄美大島から戻ってきて横浜ノースドックに入港した揚陸艇カラボザ。米軍と日本の民間業者が「共同」して陸揚げ作業をしている。
クレーンバージで吊り上げられているのが、高機動ロケット砲ハイマースだ(23.9.27 星野 撮影)


赤い丸で囲んだところにあるフォークリフトは、地元の藤木企業のものだ(23.9.27 星野 撮影)


カラボザの甲板上に、クレーンで吊り上げられているものとは別のハイマースも見える(赤い丸で囲んだところ)(23.9.27 星野 撮影)


陸揚げされた高機動ロケット砲ハイマース(23.9.27 星野 撮影)




自走で移動するハイマース(23.9.27 星野 撮影)



9月23日に名瀬港を発った陸軍揚陸艇カラボザ(CALABOZA LCU 2009)は、9月27日の朝、横浜ノースドックに入港した。

入港後、横浜ノースドックの先端部に接岸したカラボザに、日本の民間業者のクレーンバージやクレーン車などが横付けし、米軍と日本の民間業者の共同で陸揚げ作業が行われた。この軍民一体となった陸揚げ作業そのものが、一種の訓練だった可能性もある。
カラボザから横浜に陸揚げされた兵器や車両の中に、日米合同軍事演習「オリエント・シールド」で奄美大島にも運ばれた高機動ロケット砲システム、ハイマース(HIMARS High Mobility Artillery Rocket System)3台も含まれていた。

米軍や日本政府は、横浜市に対して、横浜港のど真ん中にロケット砲を陸揚げすることを事前に連絡したのだろうか。連絡を受けていたとしたら、横浜市はどのような返答をしたのだろうか。

あるいは、高機動ロケット砲を積んでオリエント・シールド演習の揚陸訓練に参加した、横浜ノースドックに保管されているだけだったはずの揚陸艇が、ロケット砲を積んだまま横浜に戻ってくることを横浜市はそもそも把握していなかったのだろうか。

横浜市基地対策課のHPには、この記事を執筆している時点ではこの件について何の情報も掲載されていない。

9月27日にカラボザから陸揚げされたハイマースなどの兵器や軍用車両は、横浜ノースドックの中の、8月31日に米即応予備船隊の車両貨物輸送艦ケープ・ライズ(CAPE RISE T-AKR 9678)が搬入した車両やコンテナが並べてある場所に運ばれて、それらの車両やコンテナの隣に並べられた。

カラボザが横浜に持ち込んだ3台の高機動ロケット砲は、10月5日に再び搬出されたようなのだが、それについては別の記事で紹介することにする。

(RIMPEACE編集部 星野 潔)


9月27日の日没の頃の横浜ノースドック。この日陸揚げされた3台のハイマースは、他の車両とともに並べられていた(23.9.27 星野 撮影)


ハイマースなどが並べられた場所には、もともと車両貨物輸送艦ケープ・ライズが8月31日に運び込んだ車両やコンテナが並べられていた(23.9.25 星野 撮影)


9月29日には並べられている車両が増えていたが、3台のハイマースとその隣の暗緑色のトラックは、10月5日の朝まではこの場所に並べられていた(23.9.29 星野 撮影)


2023-10-8|HOME|