2機の空軍ヘリ、横浜NDで飛行訓練














10月25日、横浜ノースドックで周回飛行と離着陸を繰り返す、米空軍UH-1Nヘリコプター(23.10.25 木元茂夫 撮影)

10月25日の14時27分頃から14時52分頃まで、横田基地所属の空軍ヘリコプター、UH-1N2機が横浜ノースドックで飛行訓練を繰り返した。
横浜港の中心部にあるノースドックを4回周回して、離着陸を行い、帰って行った。

何度も繰り返すが、横浜ノースドックは飛行場でもヘリポートでもない。飛行場でもヘリポートでもない場所で国土交通大臣の許可を得ずに航空機が離着陸を行うことは、日本の航空法(第79条)に違反している。当然ながらヘリコプターは航空機だ。

確かに航空特例法はあるが、日本政府は、国会で米軍機の訓練飛行の問題を問われると、米軍は日本の法令を尊重し、「安全面に最大限の配慮を払うとともに、地域住民に与える影響を最小限にとどめるよう努めている旨明らかにしている」との答弁を繰り返してきた(例えば、1998年11月13日「衆議院議員秋葉忠利君提出低空飛行訓練に関する質問に対する答弁書」)。

だが、人口が密集し、高層ビルが林立する港湾のど真ん中で、2機の軍用ヘリで騒音をまき散らしながら低空での周回飛行と違法な離着陸を繰り返す行為のどこが、「我が国法令を尊重し、安全面に最大限の配慮を払うとともに、地域住民に与える影響を最小限にとどめるよう努めている」態度だと言えるのか。

神奈川県基地関係県市連絡協議会は、今年8月に国に提出した「基地問題に関する要望書」の中で、「瑞穂ふ頭/横浜ノース・ドックは横浜港の中心に位置し、様々な機能の集積地に隣接しており、近隣の施設には、観光客を含め、多くの方々が集まることから、周辺住民はもとより来街者に対しても、不安を与えるような基地使用を行わないこと」と述べているが、今回のヘリ訓練のような違法で危険な行為は、まさに「周辺住民はもとより来街者に対しても、不安を与えるような基地使用」に該当するはずだ。
横浜市と神奈川県は、米軍や国に厳重に抗議し、再発防止を強く要求するべきだ。

(RIMPEACE編集部 星野 潔)


2023-10-30|HOME|