遠征海上基地ミゲル・キース、横浜の民間工場のドックから岸壁に移動
3月13日、複数のタグボートに引っ張られて三菱本牧工場のドックから海上に引き出された遠征海上基地ミゲル・キース(25.3.13 星野 撮影)
よく見ると船体のあちこちに足場が組まれている(25.3.13 星野 撮影)
三菱本牧工場は文字通り横浜の本牧地区にある。画面の手前右側には中華街や元町商店街がある(25.3.13 星野 撮影)
タグボートに押されて岸壁に接岸するミゲル・キース(25.3.13 星野 撮影)
3月14日のミゲル・キース。手前の岸壁では複数の海上自衛隊の艦船の整備工事も行われている(25.3.14 星野 撮影)
昨年11月12日から三菱重工横浜製作所本牧工場でMTA(Mid-term Availability:中間整備工事)と見られる整備工事を行っている米海軍遠征海上基地ミゲル・キース(MIGUEL KEITH ESB 5)が3月13日、工場内のドックを出て岸壁へと移動した。
ミゲル・キースは、昨年11月12日に三菱本牧工場に入ってから12月28日までは岸壁に係留された状態で工事を行っていたが、12月29日からはドックに入っていた。
3月13日にタグボートに引っ張られてドックから一旦海上に出たミゲル・キースのあちこちには足場が組まれ、甲板上にも白いテントが張られていた。したがって、整備工事はもうしばらくは続くようだが、ドックから出たということは、工事は後半あるいは終盤に差し掛かっているということだろう。
米軍の軍艦が日本の民間工場で整備工事を行うということが、当たり前のように行われるようになってきた。
以前書いたことの繰り返しになるが、三菱重工横浜製作所本牧工場は、日米地位協定に基づいて米軍に提供された「施設及び区域」ではないはずだ。民法上の契約さえ結べば米軍は日本のどのような「施設及び区域」でも使用できるというのならば、そもそも地位協定が結ばれている意味がなくなってしまう。
では、なぜ外国の軍艦が、緊急の人道的措置でもなく、地位協定の手続きによらずに民間工場に居座って整備工事を受けることができるのだろうか。許されない行為のはずだ。
ミゲル・キースはまさに就役中の軍艦だ。三菱重工の工場に係留された艦内に、武器弾薬等は置かれていないのか。それらはどのように管理されているのか。
(RIMPEACE編集部 星野 潔)
昨年12月29日、三菱本牧工場内のドックに入渠したミゲル・キース(24.12.29 星野 撮影)
ドックで整備工事中のミゲル・キース(25.2.15 星野 撮影)
2025-3-15|HOME|