陸自、横浜NDにミサイルキャニスター搬入


横浜ノースドックに並べられた、陸自ホークミサイルの輸送用キャニスター(25.3.26 星野 撮影)


キャニスターの「蓋」のところに白い字で何か書き込まれているようだが、よく見えない。「EMPTY」だろうか?(25.3.26 星野 撮影)


別の角度から見ると、キャニスターは赤丸の位置に置かれている。倉庫の建物のすぐ裏にピッタリと青いコンテナが置かれている(25.3.26 星野 撮影)


ミサイルキャニスターが確認されたのは、3月25日(25.3.25 星野 撮影)


近くには陸自隊員と見られる人影も確認された(25.3.25 星野 撮影)


青いコンテナも、同時に確認された(25.3.25 星野 撮影)


3月25日に倉庫の裏で行われていた作業。近くには陸自トラックも見えた(25.3.25 星野 撮影)

3月後半、横浜ノースドックの埠頭のいちばん先端寄りにある倉庫(米軍の付けた番号では507番の建物)の裏、つまり「みなとみらい地区」の臨港パークや大さん橋からは見えない場所に、円筒状の物体が搬入された。

実はこれと同じ物体は、昨年も一昨年も春になると横浜ノースドックに搬入され、臨港パークや大さん橋からは見えづらい場所に並べられていた。

この円筒状の物体は、陸上自衛隊のホークミサイルの輸送用キャニスターだ。
近年の新しいミサイルはキャニスターが発射装置になっていて、キャニスターから直接ミサイルを発射するのが普通だが、1950年代に開発されたホークミサイルの場合、キャニスターはあくまでも輸送用のコンテナとして使われてきた。

ホークミサイルは羽根をつけた状態で発射されるが、この円筒状のキャニスターで輸送する際には、羽根を外して収納されるようだ。

陸上自衛隊は毎年、米国のマクレガー射場でホークミサイルの射撃訓練を行っている。
訓練を終えると、発射装置を始めとするホークミサイルの装備をアメリカから横浜に船で運び、所属部隊の駐屯地まで陸自トラックなどで輸送するための作業を隊員たちが横浜ノースドックで行っている。
そのため、毎年、4月から5月頃にかけて、横浜ノースドックには陸上自衛隊のホークミサイル部隊が現れる。

しかし、そもそも毎年陸自がホークミサイルの輸送作業を行っている場所は、地位協定上の共同使用の手続きがとられていないと見られる場所だ。
少なくとも、日米合同委員会で共同使用が合意されたことは発表されていない。
横浜ノースドックは、米軍基地だ。
共同使用の手続きがとられていない場所を自衛隊が使うことが許されるのだろうか。

ところで、3月後半に横浜ノースドックに搬入されたホークミサイルのキャニスターは、やはり米国のマクレガーから帰ってきたものなのだろうか。
今年は、3月後半、そして4月初めの時点では、横浜ノースドックにはまだ、陸自ホークミサイルの発射装置やレーダーなどのシステムは搬入されていなかったようだ。
ミサイルキャニスターの近くには、いくつか関係のありそうなコンテナが搬入されてはいるのだが。
米国から、ミサイルキャニスターなど一部の装備だけが一足先に横浜に帰ってきたということなのだろうか。

今回、横浜ノースドックに並べられたミサイルキャニスターには、実弾は入っていないのだろうか。
重要な問題だ。横浜市は防衛省に確認をするべきではないか。

(RIMPEACE編集部 星野 潔)


陸自第1高射特科団が公式X(旧ツイッター)に2024年11月10日付けで投稿した写真(顔を隠すため一部加工)。
第4高射特科群第318高射中隊が、米国マクレガー射場で訓練を行っているところ。
後方にミサイルキャニスターと見られる物体が写りこんでいる。
https://x.com/NA_1AAB_PR/status/1855399976496668879/photo/2より引用


2025-4-14|HOME|