武装した米兵と機関銃に見下ろされた横浜港
4月16日から5月5日まで横浜ノースドックに停泊していた遠征海上基地ミゲル・キース(25.4.20 星野 撮影)
艦の前方に設置された機関銃の銃座と小銃で武装した兵士が、大さん橋やハンマーヘッド、みなとみらい地区を見下ろす。
剥き出しにされた機関銃には弾倉がつけられていた(25.4.20 星野 撮影)
艦の後部にも弾倉付きの機関銃の銃座が設けられ、みなとみらい地区の方向に向けられていた(25.4.20 星野 撮影)
既に本HPで報告したように、4月16日の夜、米海軍遠征海上基地ミゲル・キース(MIGUEL KEITH ESB 5)が横浜ノースドックに入港した。
昨年11月12日からこの日の朝まで、三菱重工横浜製作所本牧工場で整備工事を行っていたのだった。
ミゲル・キースは5月5日の昼頃まで横浜ノースドックに滞在を続けていたが、その間、甲板上には小銃で武装した兵士が立ち、港を見下ろし続けていた。
4月22日頃までは、弾倉付きの機関銃がむき出しのまま銃座に設置され、大さん橋や「みなとみらい地区」など横浜港中心部に向けて機関銃をいつでもぶっ放すことができる態勢で睨みをきかせていた。
4月23日頃からは銃座の機関銃に簡単なカバーがかけられたように見えたが、カバーを取ればいつでも射撃できる状態であることに変わりはないようだった。
横浜ノースドック自体は確かに米軍基地ではあるのだが、民間港である横浜港のど真ん中に外国軍の軍艦が居座って、剥き出しの弾倉付きの機関銃を市街地に向け、小銃を持った兵士が艦の上に立ち続ける光景が、「ピースメッセンジャー都市」を自称する横浜市の「あるべき姿」なのだろうか。
そもそもこの異様な形をした巨大な軍艦が横浜港のど真ん中に居座っていることには多くの人たち違和感を覚えたようで、筆者が横浜港内の複数の観光ポイントで基地監視をしていた際にも、周囲の多くの人たちのいろいろな戸惑いの声が耳に入ってきた。
横浜ノースドックを毎週視認しているという横浜市基地対策課は、当然、今回の米軍の振る舞いを確認していたはずだ。それに対しどのような対応をとったのだろうか。
まさか、武装した兵士が港を見下ろし続けようとも、弾倉付きの剥き出しの機関銃を港に向けていようとも、巨大な軍艦が横浜港内に居座り続けようとも、そうしたことは「国の専管事項」だから横浜市は特に何もしない、という態度をとり続けたりはしなかったことを願っているのだが…
(RIMPEACE編集部 星野 潔)
ミゲル・キースの飛行甲板上で警備する、小銃で武装した兵士(25.5.4 星野 撮影)
2025-5-15|HOME|