海洋調査船ボーディッチ、横浜ND寄港


9月10日、横浜ノースドックに寄港した海洋調査船ボーディッチ(25.9.10 星野 撮影)


ボーディッチの後部甲板には2隻のボートなどが搭載されていた(25.9.10 星野 撮影)

9月10日の朝、米海軍パスファインダー級海洋調査船ボーディッチ(BOWDITCH T-AGS 62)が横浜ノースドックに入港した。

同艦の横浜寄港は2023年11月23日の出港以来のことだ。
同艦は、今年2月から3月にかけてフィリピンのスービックに数回寄港している。フィリピン周辺の海域で活動していたようだ。
その後、4月に韓国のブサン、5月半ばには那覇軍港に寄港している。
那覇軍港を出た後、東南アジア海域に戻ったようで、6月半ばから7月前半にかけて、スービック湾にあるグランド島に停泊していた。
7月半ばと8月終わりには、シンガポールのセンバワン港に現れた。シンガポールの近くで活動していたのかもしれない。
その後、同艦は8月28日にセンバワンを出て、9月10日に横浜にやって来た。

ボーディッチの横浜寄港は約1年10ヶ月ぶりのことだが、パスファインダー級海洋調査船は、横浜ノースドックに頻繁に寄港している。

最近ではマリー・シアーズ(MARY SEARS T-AGS 65)が、今年の7月3日から17日にかけてノースドックに滞在していた。
マリー・シアーズは、7月17日のノースドック出港後アラスカ方面に向かった。8月後半にはアラスカのスワード(Seward)に寄港していたようだ。
アラスカ周辺の海域で活動していたのではないか。

また、同じパスファインダー級海洋調査船のヘンソン(HENSON T-AGS 63)も、昨年10月18日から21日にかけて横浜ノースドックに入港していた。
ヘンソンは、今年前半には韓国のブサンに繰り返し寄港していたようだ。2月前半から半ば頃にかけてグアムに現れているが、それ以外は韓国周辺にいたようだ。
とりわけ、4月21日から7月12日にかけては、ブサンに長期滞在していた。
その後一転して、7月終わり近くから8月初めまで、ハワイのパールハーバーに寄港している。

パスファインダー級海洋調査船は、潜水艦の作戦行動に必要な、海底の地形の測量や潮流、温度分布など海洋観測を行っているとされている。

ボーディッチなど横浜に寄港するパスファインダー級海洋調査船の動向から、太平洋や東アジア、東南アジアの北から南まで、各地の海で米軍が調査・情報収集活動を行っている様子が窺える。
横浜は、米軍のそうした情報収集活動の根拠地の一つになっているのだ。

(RIMPEACE編集部 星野 潔)


2023年11月に横浜ノースドックに寄港した時のボーディッチ(23.11.23 星野 撮影)


今年7月に横浜ノースドックに寄港したマリー・シアーズ。後部甲板や艦橋の前部に積んでいる機材がボーディッチのそれとは異なっている(25.7.14 星野 撮影)


2024年10月に横浜ノースドックに寄港したヘンソン(24.10.21 星野 撮影)


2025-9-12|HOME|