榴弾砲など海兵隊砲撃演習の装備、横浜NDに陸揚げ


5月13日の朝9時頃、横浜ノースドックに接岸した日本通運の自動車運搬船「ひまわり7」(26.5.13 木元 茂夫 撮影)


陸揚げ作業が進められている(26.5.13 木元 茂夫 撮影)


手前のえんじ色のフォークリフトは、地元の民間港湾荷役企業のものだ(26.5.13 木元 茂夫 撮影)


民間トレーラーに米軍の牽引車両などが載せられた(26.5.13 木元 茂夫 撮影)


陸揚げ作業が行われているバースに向かう民間トレーラー(26.5.13 木元 茂夫 撮影)


海兵隊の装備を載せて出発する民間トラック(26.5.13 木元 茂夫 撮影)


陸揚げ作業の現場には、海兵隊員とみられる複数の人影も(26.5.13 木元 茂夫 撮影)


陸揚げされた155ミリ榴弾砲や軍用車両。155ミリ榴弾砲はトレーラーに積み込まれる。右側の観光バスには海兵隊員が乗っているとみられる(26.5.13 読者 撮影)


陸揚げされた大量の軍用車両や小型コンテナ(26.5.13 読者 撮影)

5月13日の午前、横浜ノースドックに海兵隊の砲撃演習のための兵器や車両などの装備が陸揚げされた。

那覇軍港から横浜に運んできたのは、日本通運の自動車運搬船「ひまわり7」だ。

「ひまわり7」は5月8日の夜に東京港を出港し、通常航路を外れて5月11日の午前中に那覇軍港に入港して積み込み作業を行った後、同日昼頃には出港して横浜に向かっていた。
同船にとっての「行き」の東京→那覇間よりも、「帰り」の那覇→横浜間の方が航行に要した時間はだいぶ短かったようだ。

「ひまわり7」の横浜ノースドック接岸は、5月13日の午前9時頃だった。
陸揚げ作業は接岸直後から開始され、陸揚げされた装備はその後、順次富士山麓へと運ばれていった。
米軍の牽引車両を積んで横浜ノースドックを出発した民間運送会社のトレーラーを追跡した読者によれば、トレーラーは保土ヶ谷バイパスを使わず2車線の旧国道16号を北上し、横浜町田ICから東名高速に入っていた。
米海兵隊員自身が運転して富士山麓まで運ぶ軍用車両も、このルートを使うのだろうか。


米軍の牽引車両を積み、横浜ノースドックを出て富士山麓に向かう民間車両の隊列(26.5.13 読者 撮影)


国道15号線青木橋交差点から西に向かう車列(26.5.13 読者 撮影)


横浜市保土ケ谷区内を走る(26.5.13 読者 撮影)


旧国道16号線の保土ヶ谷陸橋下(26.5.13 読者 撮影)


旧国道16号線の西谷から北に向かう車列(26.5.13 読者 撮影)


旧国道16号線の西谷から北に向かうトレーラー(26.5.13 読者 撮影)



ところで、防衛省が横浜市に伝えた「お知らせ」によれば、5月18日から27日にかけて北富士演習場で行われる「沖縄県道104号線越え155ミリ榴弾砲実弾射撃訓練」は約300名の人員の中隊レベルの規模で行われ、約40両の車両、6門の「砲」が使用される。

しかし、今回の砲撃演習期間中の5月20日には、東富士演習場でも高機動ロケット砲ハイマースの実弾射撃も行われる。
このハイマースの射撃は国道469号線を通行止めにして行われる。つまり、「国道469号線越え」実弾射撃演習だ。

さらに防衛省が昨年12月に発表した「104移転訓練における砲陣地防御訓練で使用する火器の見直しについて」によれば、今後の「104号線越え」砲撃演習では、155ミリ榴弾砲や小銃や機関銃、擲弾銃などの実弾射撃だけではなく、「対装甲車両火器による砲陣地防御訓練」と称して60ミリ迫撃砲や81ミリ迫撃砲、84ミリロケットランチャー、84ミリ個人携帯対戦車弾の実弾射撃も行うのだという。

そもそも「104号線越え155ミリ榴弾砲実弾射撃訓練」は、沖縄県道104号線を封鎖して行われていた155ミリ榴弾砲の砲撃演習を、「沖縄県の負担軽減を図るため」に本土の演習場に移転して行うという趣旨の1997年のSACOに基づいて、「本土5演習場(矢臼別、王城寺、北富士、東富士及び日出生台の各自衛隊演習場)」で「分散」して実施されてきたものだ。
そして、この演習の海兵隊の輸送費は、日本政府が日本の税金を使って負担してきた。
しかし、以上に述べたように、もはや「104号線越え155ミリ榴弾砲実弾射撃訓練」という名称は、実質的にはハイマースも含む各種重火器の総合的な実弾砲撃演習に変質したこの演習の実態を表すものではなくなった。
にもかかわらず日本政府は、米海兵隊による米海兵隊のための演習の輸送費に日本の税金を使い続ける名目を維持するために、「104号線越え155ミリ榴弾砲実弾射撃訓練」という実態とかけ離れてしまった名前を今後も使い続けるつもりなのだろう。

防衛省の「お知らせ」にある「6門」の「砲」とは、155ミリ榴弾砲だけを表しているのか。
高機動ロケット砲ハイマースは、「6門」の「砲」の中に含まれないのか。
今回の演習で使われるであろう迫撃砲は、「砲」ではないのか。
ロケットランチャーや対戦車弾はどうなのか。
ハイマースは富士山麓までいつ、どのように運ばれたのか。
横浜ノースドックに陸揚げされたのか、それとも別の経路から運ばれたのか。
迫撃砲やロケットランチャー、個人携帯対戦車弾は、どのように沖縄から富士山麓まで運ばれたのか。
使われる弾薬はどのように運ばれたのか。
横浜ノースドックに持ち込まれたのか。

(RIMPEACE編集部 星野 潔)


防衛省が昨年12月に発表した文書「104移転訓練における砲陣地防御訓練で使用する火器の見直しについて」の一部


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