横浜ノースドックからシンガポールへ移っていた

MSC(Military Sealift Command)極東司令部


最近の横浜ノースドック。音響測定艦の寄港は相変わらず盛んだ(06.11.28 撮影)

2006年8月1日付けで、横浜ノースドックに置かれていたMSC極東司令部が無くなり、シンガポールに極東輸送兵站司令部が立ち上げられた。
発令前の6月7日付けの米海軍CNOの通達によれば、これはMSCの全世界的なトランスフォーメーションの一環で、兵站機能を一つの場所に集中するものだ。

これまでのMSC極東司令部は、そのスタッフの一部とともにCTF73(第7艦隊兵站担当)と統合される。そして横浜に残るその他のメンバーは、新しく立ち上げられる「横浜艦船支援ユニット」に属する。

この司令部機構の改編と移動が、横浜ノースドックの艦船寄港にどんな影響を及ぼすのかは未だ分からないが、8月以降の寄港状況を見ると、当面影響はなさそうだ。
とくに音響測定艦の寄港は相変わらずで、8月以降も5隻全部がノースドックに寄港している。音響測定艦が装備するSURTASSやLFAソナーのメンテナンスが未だ、ノースドックで行われているからだろう。
持ちかえった音響データのローディングやデータ処理の一部もノースドックで行っているとすれば、その機能が別の基地に移転されない限り、ノースドックは音響測定艦5隻の実質的な母港でありつづけるだろう。

横須賀基地の近隣バースの機能、また海兵隊の演習資材の積み下ろし・積みこみ港としての機能は、司令部が無くなっても変わりが無い。
もし艦船の寄港に変化が出るとすれば、ミサイル追跡艦オブザベーション・アイランドの寄港回数が激減するかもしれない、という以上のことは今の時点では予測は出来ない。

(RIMPEACE編集部)


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