大型タグ、ノースドックに再備蓄の動き 


横浜ノースドックに備蓄されていた大型タグ(LT-801) (03.10.8 撮影)

2万5千ドル以上の米政府関係の仕事のRFP(提案要求)が並ぶFBO(Federal Business Opportunity)のページに、大型タグ1隻を フォート・ユースティス基地から横浜に運ぶ、という業務のRFPが掲載された。提案期限は8月13日となっている。フォート・ ユースティスは東海岸・バージニア州の基地で、横須賀配備の動きがある原子力空母ジョージ・ワシントンの現在の母港ノーフォーク の近くにある。

運んでくる大型タグは、陸軍上陸用舟艇のノースドック備蓄に含まれていた Nathanael Greene (LT-801) だ。もう1隻の大型タグと 3年以上前にイギリスのヒース米軍基地に移動した船だ。それ以降、横浜ノースドックに大型タグは備蓄されていなかった。

ノースドックに米陸軍舟艇が備蓄され始めた02年から03年にかけては、注目を集めた備蓄の動きだが、のどもと過ぎればということか、 最近ではほとんど注目されていない。大型タグはまだノースドックに居るなどといういい加減な情報が、基地監視を 表芸とする団体の「ニュース」に載ったりする始末だ。この際、大型タグの本当の動きをもう一度トレースしてみよう。

大型タグ2隻などを積んだ貨物船アメリカン・コーモラントがディエゴガルシアから横浜に到着したのは02年9月だった。 その後、ノースドックのAバースにつながれていた大型タグ2隻は、翌03年10月に横浜を離れ、在英米軍基地ヒースに向かった。
4年近くの間に、このうちの少なくとも1隻は米東海岸の基地フォート・ユースティスに移動して、さらに今回横浜に戻ってくることに なった。

ノースドックにおける備蓄は、基本的には時間が経つにつれて増えてきている。昨年末にも、MCS(Modular Causeway Systems)の 追加があった。例外は大型タグが居なくなったことと、横積み平型タグ(SLWT)が昨年10月から1隻減ったことだけだろう。
そんな中で、大型タグが再備蓄されるという。大型タグ2隻態勢に戻るかどうかは不明だが、港の外でも曳航作業ができる大型タグの カムバックで、ノースドックに備蓄されている「開港セット」の機能がアップすることは間違いない。

(RIMPEACE編集部)


ノースドックのAバースに並ぶ大型タグ LT-801(左)と LT-805 (03.9.29 撮影)


'2007-7-31|HOME|