1月27日に相模補給廠から運び出されるPCB廃棄物は、横浜ノ−スドックから米軍が長期にチャーターしている輸送船マースク・コンステレーションで米本国に運ばれる。
99年10月にやはり相模補給廠から搬出されたPCB廃棄物を、グアムまで運んだのもこの船だ。我々が調べている、米軍基地に入港する艦船のリストの常連でもある。
この船の動きを一言で言えば「西海岸と極東(主にミッドウェ−島と横浜)間の軍事物資の輸送」(97.6 MSCのプレスレリ−ス)となる。
実際には、アジアやオーストラリアで行われる演習に必要な物資を、在韓米軍基地や在日米軍基地から運ぶ任務にもついている。米輸送軍のニュースでは、99年に行われた米豪合同演習クロコダイル99において、輸送を担当した横浜ノースドックの輸送部隊が活躍したと発表されている。その中で、マースク・コンステレーションが岩国、那覇、ポハンから出た軍事物資をオーストラリアのブリスベーンとグラッドストーンに運んだ、と述べられている。
この時は、マースク・コンステレーションは岩国には寄らず、8月に米軍がチャーターした2隻の日本の貨物船が、岩国からクロコダイル99演習向けの物資を那覇軍港向けに運び出している。那覇軍港でマースク・コンステレーションに積み込まれたものと推定される。しかし、このマースク・コンステレーションはその3ヵ月後には岩国港(民間港)に入港している。演習で使用した軍用車両などを戻しに来たのだろう。
この船の動きを追うと、米軍の物資の流れが見えてくる。この2年間の動きは以下の通り。
99年に比べて2000年は寄港が減っていたが、またPCB輸送のために横浜NDに入港、2月1日ころグアムに向けて出港する。