ノースドック要員が陸自の装備を移動

99年2月26日付Torii(在日米陸軍基地内紙)より

メリンダ・A・ケネディー記者


2月17日に、陸上自衛隊の装備が米本国からノースドックに到着した。それらの装備 は昨年の5月にテキサス州フォートブリスに向けて船積みされた。フォートブリスのホワイトサンド・ミサイル実験場で陸自の部隊が米軍と合同演習を行った。
 装備がノースドックに到着すると、ドックの労働者が全部の装備が到着して、それが全部陸自のものかどうかチェックをした。
 クレーンとフォークリフトを使って、10人以上の労働者が装備を下ろして近くの倉庫に運び込んだ。対空砲やランチャーなどの装備が送り返されてきた、と貨物輸送部門チーフのケビン・キャンベル軍曹が語った。約12000トンの装備を受け取ったが、これは米陸軍が陸自のために送り返した2つの荷物のうちの一つだ。
 陸自の部隊はミサイル実験場を使用するためにフォートブリスに行った。日本国内には実弾射撃を行う場所が不足しているからだ。このあたりで実弾射撃ができる演習場はキャンプ富士だけだ。しかし射程を2〜3マイル落とさなければならないことを考えると、一 番いいのは合衆国の演習場まで行くことだ。
 貨物をアメリカ西海岸まで船で運ぶには、通常17日から18日かかる。陸自が装備を梱包し、米陸軍が運んだ。
 我々が輸送するのは、FMS協定で契約上の義務があるからだ、と輸送担当下士官のリチャード・ホーキンス軍曹は語った。「われわれは出来るだけ陸上自衛隊の支援を行う。 陸自の装備を移動させる必要があり、われわれに可能ならばいつでもそれを行う」



編集部より一言
99年2月には、ノースドックへの米軍関連の船の出入りはなかった。しかし、12000トンもの陸上自衛隊の装備がノースドックに陸揚げされたことが、陸軍の基地内紙の報道で明らかになった。この装備はおそらく横浜港内の別の埠頭に揚げられ、通関手続きのあとでノースドックに運ばれたのだろう。
昨年5月の積み出しについては,ノースドックに同月入港したマースク・コンステレーションが行ったと見られる。
98年5月 ノースドックの動き参照
ノースドックにはJR貨物の引き込み線があり、陸自の装備を運搬するにも便利なところだ。陸自が装備の輸送の拠点として米軍基地を共同使用している例だ。横浜港の一等地であるノースドック(瑞穂埠頭)が米軍から返還されたとしても、引き続き自衛隊が使用する引き金になりかねない。

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