横浜ND備蓄セット、また韓国での演習に (5)

輸送船への積み込みが始まったノースドック



みなとみらいからは見えにくい水面に、展開され結合された浮体が大きく広がっていた。

横浜ノースドックに備蓄されている資材を使って、海上からの補給演習が韓国でおこなわれる。この装備の貨物船への積み込みが始まった6月4日、横浜ノースドックを海から見るツアーに加わって、陸軍の 備蓄品のMCS(モジュラー・コーズウェイ・システム)がいかだのように組まれた大きな浮体をすぐ近くから見た。

港の無い場所に上陸する際、戦車・装甲車・軍用車両やコンテナを船からおろすのには、このような浮体が無ければ作戦が始まらない。浮体をを組み立てて、貨物船のクレーンで浮体の上に降ろし 、小型の揚陸艇に積み替えたり、筏状の浮体に載せてタグボートが曳いて、臨時に作られた桟橋から陸揚げする。
この桟橋も、浮体を組み合わせて作られる。

揚陸作戦になくてはならないのが、この浮体であり、普段はコンテナの形にして備蓄されているが、上陸作戦に用いる際に「変身」して海上に浮かべられる姿は滅多に見ることがない。
この浮体も、海側からクレーンで吊り上げられて貨物船に積み込まれる。その直前のタイミングで目にした、戦場での補給作戦の現場をイメージできる装備だ。

ノースドックの備蓄品が、戦争遂行に不可欠のものであり、ノースドックが戦場に直結していることを目の当たりにした一日だった。

(金子ときお・RIMPEACE共同代表・相模原市議)(2015.6.4 金子 撮影)


貨物船オーシャン・フリーダムに、ノースドック埠頭上のコンテナが積み込まれている


2015-6-4|HOME|