この船がアフガン空爆の艦船補給を一手に行っていた

 8月25日、上陸用舟艇を運んできたストロング・バージニアンの手前、ノースドックの先端あたりに、補給艦が1隻停泊していた。戦闘中の艦隊に燃料や物資を補給するナイアガラフォールズだ。

8月31日付けの星条旗新聞によれば、この船が、アフガン空爆に参加した4隻の空母やその随伴艦、2隻の揚陸艦とその戦闘グループへの補給を6週間、一手にひき受けていたというのだ。「アラブ首長国連邦のFujairah港に入港を許されたただ一隻の船だった」ので港での物資の積み込みから、アフガン爆撃の艦隊に補給してまた港に戻るのを4日サイクルで延々と行った。弾薬も補給したと言う。「もしわれわれが弾薬を補給しなければ、爆撃がストップしていた」(以上、星条旗紙より)

補給がとまれば軍事作戦はストップする。当たり前の話なのだが、日本では戦闘行動については大きく報じられても、それを支える補給システムや補給基地についてはネグられることが多い。
今、ナイアガラフォールズが停泊しているノースドックも、さらには相模補給廠などのデポ基地が、実は米軍がアジアで戦争を遂行していく上で、不可欠な基地なのだ、ということは、あらためて強調されなければならない。

実戦部隊がいないから、補給基地だから、といって基地の存在が許されることはありえない。武装せずにぽつんと停泊しているナイアガラフォールズが、実はアフガン空爆の遂行を支えるキーポジションにいた、というのは実に象徴的なことではないだろうか。





横浜ノースドックに停泊中の戦闘補給艦ナイアガラフォールズ(02.8.25)

'2002-9-2|HOME|