３月７日に海洋調査船ヘンソンが入港した。ノースドックを２月７日に出港してから、わずか1ヶ月での寄港だ。

　３月１６日と１７日に陸上自衛隊と米陸軍の共同演習「東部方面隊日米共同災害対処訓練」がノースドックで行われた。この共同演習に、LCU（Landing Craft Utility：大型揚陸艇） のブロード・ランも参加した。
もともと「燃料を抜いて」ノースドックに保管されているはずのブロード・ランは、昨年レドーム新設などの改修工事を受けた後、今年1月に同じLCUカラボザとともに沖縄に配備され、 東アジア地域の軍事輸送業務に運用されている。
コブラゴールド2017演習の支援で３月１日までタイに滞在していたブロード・ランは、３月１２日に米軍の軍用車両などを載せてホワイトビーチを出港し、１５日夜にノースドックに 到着した。
今回の「共同災害対処訓練」でブロード・ランは、多くの陸自車両や「帰宅困難者」役をのせて、ノースドックの周りや横浜港内を何度も周回した。また、今回の「日米共同災害対処 訓練」では、ノースドックへの軍用ヘリの飛来が多く目に付いた。

３月１８日には、高速輸送艦ウエストパック・エクスプレスが「定位置」のBバースに接岸した。同艦はその直前の１７日に韓国のポハンを出港していた。ウエストパック・エクスプレ スは２３日早朝に出港してポハンに２４日に再び入港したが、２２日にはBバースで複数の軍用車両を積み込んでいる様子が確認されている。

　この３月は、ノースドックに保管されてきた筏セット(ＭＣＳ：Modular Causeway System）や、ＳＴ（Small Tug）、ＬＣＭ（Landing Craft Mechanized）、ＷＴ（Warping Tug）、 ＣＦ（Causeway Ferry）、ＳＬＷＴ（Side Loadable Warping Tug）などのタグや揚陸艇の活発な動きが見られた。
　3月9日には昨秋から海面に浮かべられていた4隻のＳＴのうち3隻が、クレーンバージによって陸上にあげられた。10日には、陸上保管されていたＬＣＭがクレーンバージによって すべ て海面に降ろされた。また、９日以降、複数のＷＴが横浜港内を盛んに動きまわる様子が目撃された。
2月末頃以降、ＬＴ（Large Tug）のＢＧゼブロン・パイクでも、点検修理などの作業が行われている。

　１２日には、保管されていた筏セットを海面に浮かべて浮体を組み立てる作業が始まった。
　３月２０日にノースドックに入港した貨物船オーシャン・ジャイアントが、ノースドックの海面に組み立てられた浮体や、ＳＴ、ＬＣＭ、ＷＴ、ＳＬＷＴを積み込み、３月２５日夜 に 出港し、韓国のポハンに３０日に入港した。それら揚陸作戦セットを米韓合同演習で使用するものと考えられる。

　ノースドックに「保管」されているはずのＬＣＵ、フォート・マクヘンリーも、２８日に横浜を出港し、ポハンに３１日到着した。米韓合同演習に参加するのだろう。フォート・マク ヘンリーは、昨秋から今年初めにかけて、ノースドックでレドーム新設などの改修工事を受けていた揚陸艇だ。

　ノースドックに居座り続けている揚陸補助艦モントフォード・ポイントは、貨物船オーシャン・ジャイアントが入港する数日前の３月１７日にノースドックを出港し、オーシャン・ ジャイアントが出港した２５日に戻ってきた。その期間の大半を横須賀沖で過ごしている。オーシャン・ジャイアントに停泊場所を譲るための出港だったということだろう。

2017-4-4|HOME|