５月３１日に入港して６月１日に出港した高速輸送艦グアムは、韓国のポハンや那覇軍港、ホワイトビーチを慌ただしく回った後、６月７日に再びノースドックに入港した。７日の入港前の６月５ 日には、ノースドックのＢバースに米軍の物資が並べられており、それらをグアムは積み込んだものと見られるが、その後そのまま動かず、長期滞在を続けている。

同じく５月３１日に入港した海洋調査船マリー・シアーズは、６月２日から５日にかけて船体中央部、煙突脇の大きなレドームを取り外して整備作業を行った模様だ。レドームを再び取り付けた後、 ７日には試験航行を行っている。さらに今回の寄港では、自律型水中環境モニタリングロボットのレイマスを、後部甲板上のコンテナから外に出して置いている様子が確認された。自立型水中環境 モニタリングロボットが後部甲板に置かれているのが確認された後の６月９日にも、マリー・シアーズは横須賀沖に日帰りで出かけて何事かを行っている。

ノースドックに係留・保管されていた１０隻の米陸軍大型揚陸艇（ＬＣＵ）のうち２隻が小型輸送艦として、沖縄を拠点に東アジアでの輸送業務に使用されているが、そのうちの１隻であるブロー ドランが、６月４日にノースドックに入港した。今回、ブロードランは、韓国のプサンから車両などをノースドックに運び込んだ。ブロードランから陸揚げされた小型車両や資材の中には、ＣＶ ２２の整備担当部隊が使用している小型車両や道具と非常に似ているものが見られた。その後ブロードランは、６月末に２度ほど短時間の航行を行った以外は米陸軍輸送科の旗をマストに掲げたま まＬＣＵの溜まり場であるLバース付近に停泊し続けている。

６月６日、米国船籍の貨物船オーシャン・クレセントが入港した。オーシャン・クレセントは、ブロードランが運び込んだ車両や物資を積み込んだ他、７日頃にＨバースに運び込まれた数個のコン テナも積み込んだ。８日に出港したオーシャン・クレセントは呉沖に立ち寄った後、米国に向かった。

６月１３日、米国西海岸と東アジア周辺の米軍基地を結ぶ輸送業務を担当している自動車運搬船グリーン・ベイがＨバースに接岸した。今回、グリーン・ベイは航空機地上支援車両やクレーン車な どの車両やコンテナ、その他資材をノースドックに陸揚げした。

６月１４日、米国船籍のケミカルタンカーＳＬＮＣパックスが入港した。横須賀の吾妻島を経て鶴見貯油施設に直接給油した後、ノースドックに立ち寄ったものだ。それまで小型のタンカーが担っ ていた鶴見貯油施設への給油業務を、５月から吾妻島に油を運び込むタンカーが担当するようになったようだ。今回のノースドック寄港は、次の業務までの時間調整のためだった可能性がある。

　６月２０日、米海軍の軍事海上輸送司令部（ＭＳＣ）に所属する支援艦Ｃ．チャンピオンが入港した。特殊作戦支援船であるＣ．チャンピオンの横浜入港は、今回が初めてのようだ。Ｃ．チャンピオンは６月２７日に横浜を出港して相模灘や房総半島近くの沖合に留まった後、翌２８日の朝に横浜港に戻ってきた。横浜に戻ってきた後は、なぜかノースドックには入らず、横浜市神奈川区恵比須町の民間施設のバースに停泊している。

６月２６日の朝、小型海洋調査船オーシャン・ビクトリーが横浜ノースドックに入港した。オーシャン・ビクトリーの入港は、今年４月以来のことだ。４月以降の足取りの詳細は不明だが、６月２日に小樽を出港したとの情報がある。今回の入港後、オーシャン・ビクトリーは早速給油を受け、同じ２６日のうちに横浜を出港した。

2018-7-5|HOME|