2019年4月  横浜ノースドック  米艦船在港状況 H:横浜ND、S:佐世保、NH:那覇軍港、WB:ホワイトビーチ
RB:レッドビーチ、BS:ブサン、PH:ポハン
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SLNC PAX(T-AO) S S (Kwajalein) Hin H H out S S タンカー
CEDAR RUN (LCU 2009) H H H H H out NH NH BS BS BS NH WB WB WB WB WB WB RB WB WB WB NH NH 揚陸艇
CHICKSAW BAYOU (LCU 20112) NH NH NH NH NH NH NH NH NH NH NH NH NH NH NH NH NH NH WB WB WB WB WB WB WB WB Hin H 揚陸艇
GUAM (HST 1) NH NH Hin H H out NH NH NH PH RB NH NH PH RB NH RB Hin out NH NH NH NH NH NH NH NH 高速輸送船
にらいかないU (T-AKR) NH Hio 自動車運搬船
IMPECCABLE(T-AGOS 23) H H H H H H H H H H H H H H H H H H out WB WB 音響測定艦
EFFECTIVE (T-AGOS 21) WB WB Hin H H H H H H H H H H 音響測定艦
OCEAN INTERVENTION H out  -------------------------------日本海------------------------------------- Hin 海洋調査船

 小型海洋調査船オーシャン・インターベンションがノースドックの「おなじみ」となってしまった。2月25日から3月2日まで長期間滞在した後、日本海で調査活動を行っていた模様だが、 月末の4月30日には再びノースドックに姿を現した。ただし、今回は比較的短期間の滞在で、5月3日には出港していった。4月30日の寄港は、データの受け渡しが目的だったのだろうか。

 ノースドックから沖縄に派遣され、小型輸送艦として使用されているLCU(米陸軍大型揚陸艇)シダーランは、韓国のプサンを経由して3月31日にノースドックに入港していたが、4月6日 に出港して那覇軍港に向かった。甲板に満載していたトラックをノースドックに降ろした形跡はなかった。
 小型輸送船として使用されているもう1隻のLCUであるチカソーバヨーも、4月29日にノースドックに入港した。

 海兵隊の日常的な輸送手段として使われている高速輸送艦グアムは、4月は4日から7日までと、21日から22日までの2回、ノースドックに寄港した。
4月4日のグアムの入港直前には、Bバース付近に小型コンテナ12個ほどのほか、背嚢を大量に束ねたように見える物資の山が8つほど置かれていた。また、4月5日と6日の昼頃には、数十人 あるいは百人規模と見られる大勢の海兵隊員がノースドックのBバース付近に集まっている様子が目撃されている。その中には、小銃を手にした兵士も複数含まれていた。4月に北富士演習場で行 われたりゅう弾砲の実弾射撃演習と関連があるのだろうか。
 グアムの4月21日の横浜入港は夜になってからだったが、その入港数時間前には、積み込み予定と見られるトラックなどの海兵隊車両がBバース近くに数台並べられていた。入港当日の22日 には、それらのトラックなどと入れ替わりに陸揚げされたものと見られる、ハンビーと見られる車両8台〜10台程度、あるいはもう少し多い数、Bバース近くの米軍が「500」と「502」の 番号を付けている2つの建物の陰に並べられていた。

琉球海運が運航する民間自動車運搬船「にらいかないU」が、4月11日の朝、ノースドックに入港した。 「にらいかないU」は、沖縄と大阪、東京を結ぶ定期航路で使用されているローロー船だが、今回は4月17日から28日までの日程で北富士演習場で行われる米海兵隊の「沖縄県道104号線越え 実弾射撃演習」の「分散・実施」で使用される155ミリりゅう弾砲12門や、車両約100両など(数量はいずれも防衛省発表による)を那覇軍港で4月9日に積み込んで、大 阪には立ち寄らずに横浜に直接やってきて4月11日にノースドックに搬入した。

 3月27日にノースドックに入港した音響測定艦インペッカブルは、4月19日に出港した。その間、4月14日までは船橋上部のマスト周辺に足場が組まれていて、何らかの工事ないし作業を 行っていたようだった。インペッカブルの前に長期滞在していた音響測定艦ビクトリアスにも、同様の足場が組まれ、作業が行われていた。

 インペッカブルが出港した翌日の4月20日には、音響測定艦エフェクティブが2009年12月以来、約10年ぶりにノースドックに寄港した。ノースドックは、約10年ぶりに音響測定艦の 寄港拠点として使用されるようになったということだろう。

なお、4月9日頃から4月中旬にかけて千葉県にある下志津駐屯地の陸上自衛隊高射学校、高射教導隊所属のトラックや同部隊所属と見られる陸自隊員がノースドックに頻繁に出入りし、作業を 行っている様子が目撃された。3台の陸自トラックがホークミサイル発射装置を牽引してノースドックから出てくる場面も目撃されている。ノースドック内で陸自トラックが停車し、陸自隊員が 作業を行っていた場所は、日米合同委員会で共同使用が合意されたという発表はなされていない場所だ。日米地位協定で定められた手続きを無視して、米軍基地を米軍と陸自が合同で使用している ということではないのだろうか。


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