音響測定艦の動向
１０月４日から滞在し続けたエイブルは、１２月３１日の昼過ぎに出港した。この間、艦橋上部のアンテナ周辺に足場が組まれただけでなく、船体中央部の大型レドームの鉄塔などの整備作業が行われた模様だ。
　１１月３日から滞在を続けたロイヤルは、１２月２０日の午前中に出港した。しかし、わずか３日後の２３日午前には再び横浜に戻ってきた。２０日の出港後に浦賀水道を抜けてからロイヤルが向かった方角は南西方面ではなく東側だった。この３日間の短期航海は、１１月から１２月にかけて横浜で行った整備工事の仕上がりを確認するための試験航海だったようだ。
　１２月１日に入港したインペッカブルも、長期滞在を続けている。１２月２１日または２２日にインペッカブルの艦橋上部のアンテナ周辺に足場が組まれ、２８日にその足場が外された。

特殊任務船･海洋調査船の動向
　１１月１日に入港していた弾道ミサイル観測船ハワード･Ｏ・ロレンゼンは、１２月３日の朝にＡＩＳを切ったまま出港した。交通量が多く危険な浦賀水道もＡＩＳを切ったまま通過して、任務航海に向かった模様だ。
　救難艦サルボアが１２月１８日の昼過ぎに接岸した。２１日には、足場を組んだバージを右舷に接舷させて、何らかの船体工事あるいは整備作業を開始した模様だ
。 　海洋調査船ヘンソンが１２月２１日の昼近くに入港した。２３日の朝にはノースドック内での停泊位置を、普段は高速輸送艦グアムが定位置にしているバースに移動した。翌２４日の午後に出港して佐世保に向かった。ヘンソンの横浜寄港は、２０１９年１２月３０日から２０２０年１月２日にかけて滞在して以来のことだった。

貨物船の動向
６月から半年近く居座り続けた高速輸送艦グアムは、１２月に入ってから一転して激しく動きまわった。１２月５日の朝、ＮＤを出港して韓国のポハンに向かい、１２月８日の朝には横浜に戻ってきた。そして、１０日の昼には再び出港して那覇軍港に向かった。その後、那覇軍港を１８日に出港すると、１９日に岩国に立ち寄って約３時間４０分ほど滞在した後、横浜ＮＤに２０日午前に寄港した。さらに翌２１日の午後には、再びＮＤを出港して那覇軍港に向かった。この２０日の寄港では、海兵隊の装輪装甲車ＬＡＶ１両をはじめ、ハンビーなどの海兵隊の車両約２０台をＮＤに運び込み、複数の小型コンテナなどをＮＤから搬出した模様だ。
　自動車運搬船グリーン･レイクが１２月１１日の夕方から１２日未明にかけて、短時間寄港し、多数の軍用車両やコンテナなどを陸揚げした。陸揚げされた車両やコンテナは、その後ＮＤの中央部に移されて、２０２０年１月２日の時点でも、横浜ＮＤに並べられたままとなっている。

その他
　１２月は、横浜ＮＤでのＬＣＵ（陸軍大型揚陸艇）の大きな動きは見られなかった。
　三菱重工横浜製作所本牧工場では、１０月中旬にドック入りした燃料補給艦ラバハナックの整備工事が引き続き行われているが、この１２月にはドック内での停泊場所の移動があった。

2021-1-4|HOME|