2021年5月  横浜ノースドック  米艦船在港状況 H:横浜ND、S:佐世保、NH:那覇軍港、WB:ホワイトビーチ、RB:レッドビーチ、
PH:ポハン、JH:ジンヘ
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SALVOR (T-AFS 52) H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H out (日本海) BS BS 救難艦
HARPERSFERRY (LCU 2022)  = SUBIC = NH WB WB WB JH WB WB NH NH NH Hin H 揚陸艇
PORT HUDSON (LCU 2035) H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H 揚陸艇
GUAM (HST 1) H H H out NH NH NH NH PH IW NH NH NH NH NH NH PH NH NH NH RB PH Hin H H H H H H H 高速輸送船
BRUNSWICK (JHSV 6) Guam Hin H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H 高速輸送船
神北丸  (431009595) Hio 那覇 西 西 自動車運搬船
第6おおなみ Hio 貨物船
LOYAL (T-AGOS 22) WB WB WB WB Hin H H H H H H H H H H H H 音響測定艦
ABLE (T-AGOS 20) Hin H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H 音響測定艦
SEA VENTURE (T-AGS) (日本海) Hin H H H 海洋調査船
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音響測定艦の動向
 4月6日にビクトリアスが出港し、その後、久しぶりに横浜ノースドックに音響測定艦が不在の状況が1カ月以上続いていたが、エイブルが5月8日に入港した。シンガポールでドック入りしていた模様で、船体全体が再塗装されて真新しい感じになっていた。5月11日には、エイブルの船体後方に浮かべられたバージにソナーを巻き取る作業が行われた。入港後、エイブルの右舷の救命ボートが船体から取り外されたが、5月22日には再び取り付けられた。
 5月19日にはロイヤルが入港した。ロイヤルは5月12日に沖縄のホワイトビーチを出港して、約1週間かけて横浜にやってきた。ロイヤルも入港後、後方にリールを載せたバージを浮かべてソナーの巻き取り作業を行った。ロイヤルは、入港後、ふ頭の先端近くに接岸していたが、5月28日には入港する海洋調査船シー・ベンチャーに場所を譲って、ふ頭中央部に係留場所を移動した。

特殊任務船・海洋調査船の動向
 3月29日に再入港して以来ずっと横浜に滞在していた救難艦サルボアは、5月6日にノースドック内のAバース付近に接岸場所を移動したがその後も滞在を続け、5月24日になって出港し、津軽海峡を抜けて日本海に入った。出港前の5月21日には、タンクローリーを使ってサルボアへの給油が行われた。
 5月28日には海洋調査船シー・ベンチャーが入港した。2017年10月以来の横浜寄港と見られる。シー・ベンチャーは今回、横浜に入港する前には、日本時間5月3日の午前には対馬海峡から日本海に入り、5月26日の朝に津軽海峡を通るまで日本海の中にいた模様だ。サルボアやその他の米軍艦船の動きも合わせてみると、日本海で米軍の何らかの活動が行われている可能性がうかがえる。なお、シー・ベンチャーは6月2日に横浜を出港した。

貨物船の動向
 4月30日に横浜に入港していた高速輸送艦グアムは、5月4日に出港して那覇軍港に向かった。さらにその後、グアムは5月23日に韓国のポハンを出港し、24日の夕方に再び横浜に入港した。
 日本船籍の民間自動車運搬船の神北丸が、5月2日の朝、入港し、同日夕方には出港して那覇軍港に向かった。神北丸は、4月に北富士演習場で行われた海兵隊の「沖縄県道104号線越え155ミリ榴弾砲実弾射撃訓練の分散・実施」で使用された大量の兵器や軍用車両、資材を搬出した。
 高速輸送艦ブランズウィックが5月7日、入港した。横浜ノースドックには2019年9月から10月にかけての滞在以来、2度目の寄港のようだ。その前には、2018年8月に横須賀に寄港している。5月26日には、ブランズウィックの中央部アンテナ周辺に作業用足場が組まれた。

LCU(陸軍大型揚陸艇)の動向
横浜ノースドックに係留されていたLCUのフォート・マクヘンリーが、5月28日に三浦半島先端付近まで往復する試験航行を行った。フォート・マクヘンリーは米陸軍輸送科のえんじ色の旗をマストに掲げるようになっており、4月18日に横浜ノースドックに戻ってきたLCUポート・ハドソンに代わって、小型輸送船として沖縄を拠点に活動する業務に派遣される可能性がある。
 ポート・ハドソンと共に沖縄に派遣され、小型輸送船として使用されてきたLCUハーパース・フェリーが5月30日の午後、横浜ノースドックに入港した。

その他
 4月26日に、横浜ノースドックに備蓄されている資材で組み立てられたWT(warping tug:組み立て式の舟艇)や4隻のST(small tug:小型タグボート)が民間クレーンバージで海上に降ろされていたが、5月に入ってから、それらのWTやSTが横浜港内をしばしば長い時間動きまわっている姿が確認された。その際には、WTやSTは、横浜ノースドックのある瑞穂埠頭から30メートル以上離れた横浜港内を当然のように動きまわっていた。これらのWTやSTは、APS(米陸軍事前貯蔵)の備蓄品だ。
 5月20日には、陸上自衛隊ホークミサイル部隊の車両やミサイル部隊の装備が横浜ノースドックに複数集まっているのが確認された。おそらく、米本土で行ったホークミサイル訓練で使用した装備を横浜ノースドックに引き取りにきたのだろう。
 5月24日から、横浜ノースドックのふ頭の先端部に、MCS(浮き桟橋)のユニットが並べられ始めた。その後、ふ頭先端部に並べられたMCSの数は徐々に増えている。
 鶴見貯油施設に、タンカーのサニー・クイーンが5月2日から3日にかけて接岸した。


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