2021年9月  横浜ノースドック  米艦船在港状況 H:横浜ND、Y:横須賀、S:佐世保、WB:ホワイトビーチ、NH:那覇軍港、IW:岩国、BS:ブサン
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JOHN ERICSSON(T-AO 194)  === GUAM === Hin H H H H H H H H H H H タンカー
HARPERSFERRY (LCU 2022) NH NH NH NH NH NH NH NH Hin H H H H H H H H H H H H H H H H H H H 揚陸艇
CALABOZA (LCU 2009) H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H out Sio NH NH 揚陸艇
GUAM (HST 1) out Guam Hin out IW NH Hin H H H H H H out NH NH BS BS Hin H H H H H 高速輸送船
LOYAL (T-AGOS 22) Hin H H H H H H H out  ============== 土生(因島)============= 音響測定艦
ABLE (T-AGOS 20) H H H H H H H out WB WB WB 音響測定艦
VICTORIOUS (T-AGOS 19) WB WB Hin H H H H H H H H H H H H H H H
OCEAN INTERVENTION (T-AGS) Hin out  -------------------------------- 日本海 ------------------------------ Hin H 海洋調査船
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音響測定艦の動向
 7月30日から滞在していたエイブルは、9月8日の午後、出港した。
 9月8日、エイブルが出港する直前に、ロイヤルが入港した。ロイヤルは8月13日に横浜ノースドックを出港していたが、日本列島の東側に行っていたようで、沖縄など日本列島の南西海域方面には行っていなかったようだ。ロイヤルは、9月16日に再び出港していった。16日の出港後ロイヤルは、9月20日に瀬戸内海の因島にあるジャパンマリンユナイテッド(JMU)因島工場にドック入りした。
 9月15日にはビクトリアスが入港した。ビクトリアスは、9月9日にホワイトビーチを出港して横浜にやって来た。

特殊任務船・海洋調査船の動向
 8月31日にノースドックを出港していた米国船籍の民間海洋調査船、オーシャン・インターベンションは、9月2日の昼頃に戻ってきて、3日の朝には再び出港した。その後、横須賀基地に2時間半ほど立ち寄った後、東京湾を出て東北方面に進路をとり、9月6日頃には津軽海峡を抜けて日本海に入った。その後、日本海で調査活動を行ったものと思われるが、9月29日の午後、横浜ノースドックに戻ってきた。その前日、28日には房総半島沖を航行しているのが確認されており、非常に遅い速度での航行だった。
 9月19日、燃料補給艦ジョン・エリクソンが入港した。9月15日にグアム島を出て、横浜に真っ直ぐにやってきた。燃料補給艦が横浜ノースドックに接岸することは、これまであまりないことだった。私たちの記録によると、2005年9月にジョン・エリクソンと同じヘンリー・J・カイザー級燃料補給艦のティピカヌー(Tippecanoe)が入港しているが、それ以来のことではないだろうか。

貨物船の動向
 9月は高速輸送艦グアムが頻繁に入出港を繰り返し、東アジア・太平洋の米軍基地を行き来した。
まず、9月1日にグアム島に向かった高速輸送艦グアムは、現地時間の9月4日にグアム島に到着し、7時間ほど滞在しただけで出港し、9月7日に横浜に戻ってきた。
翌9月8日にはグアムは横浜を再び出港し、9日午前に岩国基地に接岸した。岩国には数時間の滞在で出港し、10日に那覇軍港に入港した。しかし、那覇軍港にも8時間弱ほど滞在しただけで出港し、12日の朝に横浜に入港した。
その後、1週間ほど滞在した後、9月19日の夕方、横浜を出港し、21日の朝に那覇軍港に那覇軍港に入港した。翌22日午前には那覇を出港し、23日の朝には韓国のブサンに入港した。さらに、翌24日の朝にはブサンを出港して、25日に横浜に入港した。

LCU(陸軍大型揚陸艇)の動向
 小型輸送艦に転用され那覇軍港を拠点として活動していた2隻のLCUのうちの1隻、ハーパース・フェリー(LCU 2022)が、9月8日に那覇軍港を出港して11日の夕方に横浜ノースドックに戻ってきた。ハーパース・フェリーは9月22日の午後に、横浜ノースドックから横浜市金沢区の福浦沖まで短時間往復航行したが、その後はノースドックに停泊し続けている。今回の寄港で、小型輸送船の業務を他のLCUに引き渡したのかもしれない。
 9月23日、横浜ノースドックに係留されていたカラボザ(LCU 2009)に、陸上自衛隊第22即応機動連隊の隊員多数がCBRN対応の装備とみられる重装備を身につけて乗り込んで、同連隊所属の16式機動戦闘車3両を積み込んだ。陸自隊員たちによってカバーを掛けられた3両の16式機動戦闘車を甲板に載せたカラボザは、翌24日の朝、横浜を出港し、27日に佐世保基地に到達し、これらの戦闘車を陸揚げした。
カラボザによる陸自16式機動戦闘車の輸送は、9月15日〜11月下旬までの期間、約30年ぶりに行われている陸上自衛隊の全部隊を対象とする実動演習の支援だったようだ。
なお、9月23日には横浜ノースドックには計4両の16式機動戦闘車や複数の陸自大型トラックなども並んでいたが、カラボザに積み込まれた3両の16式機動戦闘車以外は、1両の機動戦闘車も含めてノースドックを出て、横浜の市街地を自走してどこかに向かった模様だ。
 なお、カラボザは、9月27日に陸自戦闘車を佐世保に陸揚げした後、那覇軍港に向かった。ハーパース・フェリーが担っていた小型輸送艦の業務を交代して引き継いだ可能性がある。

その他
鶴見貯油施設に、9月2日から3日にかけて、パナマ船籍のタンカー、サニー・クイーンが接岸した。
同じく鶴見貯油施設に、9月15日から16日にかけて、マーシャル諸島船籍のタンカー、アリスが接岸した。
9月16日の朝から17日午前にかけて、横浜港内の民間施設である大東タンクターミナルに、海上自衛隊の補給艦「ときわ」が接岸した。
 9月21日と22日に、陸上自衛隊が横浜ノースドックの先端部近くに計12個ほどのコンテナを搬入したが、9月27日に何らかの手段でどこかに搬出された模様だ。


2021-10-5|HOME|