沼津海浜訓練場で9月16日から日米共同訓練(輸送特別訓練)
駿河湾にやってきたドック型揚陸艦ラシュモア
大型揚陸艦「くにさき」に向かうエアクッション型揚陸艇LCAC
ビーチングするラシュモアから発進した上陸用舟艇LCU
ビーチングしたLCUに乗り込む米海兵隊員
海自隊員が腕に付けていたワッペン(22.9.17 木元 撮影)
この日米共同訓練に海自からは大型揚陸艦「くにさき」(満載排水量13,500トン、全長178m)が参加、16日は駿河湾で単独でビーチングの訓練を繰り返したようだ。
17日にはドック型揚陸艦ラシュモア(LSD47 )も横須賀から駿河湾に移動して来た。数名の米海兵隊員も陸路でやって来て、海自と打ち合わせをしていた。ラシュモアは17日10時過ぎ、車両と数名の人員を搭載した上陸用舟艇LCUを発進させ、ビーチングの訓練を1回おこなった。ビーチングは慎重を極め、低速で砂浜に接近したが一度離岸して、ビーチング位置を修正した。搭載していた3台の車両は揚陸せずに、逆に数人の人員が乗り込んだ。海自のエア・クッション型揚陸艇LCAC(エルキャック、最大輸送能力は75トンで、戦車も搭載可能、武装した隊員なら最大145名)は、荷物なしの状態でビーチングを繰り返していた。
警備をしている海自隊員に、「LCUはずいぶん、慎重なビーチングですね」とたずねると、「座礁を警戒しています。乗り上げるとにっちもさっちも行かなくなるので。雨は少々降っても影響ありませんが、風と波、潮の流れには影響を受けます」と教えてくれた。
揚陸作戦は、私が考えていたほど簡単なものではないようだ。残念ながら3時間ほどしか見ていないので、午後はどういう訓練をやったのかは不明である。
防衛省の発表にあった強襲揚陸艦トリポリ(満載排水量44,447トン、全長260.7m)は、駿河湾にはやってこなかった。アメリカ海軍の発表では、17日フィリピン海で強襲揚陸艦アメリカとともに、近接航行訓練、写真撮影訓練などを行っている。
18日には「くにさき」とラシュモアは相模湾に移動して訓練を続けたようだ。
(木元 茂夫)
近接航行訓練する強襲揚陸艦トリポリとアメリカ。9月17日NAVY.MILより。
2022-9-21|HOME|