6月1日から横須賀基地に入港していた原潜ツーソンが、4日13時に出港した。原潜の入出港を米軍が事前に発表しないために、基地周辺住民は「移動原子炉」が動いた後でしかその情報に接し得ないという、許しがたい事態が続いている。
そんなわけで、今回の出港は当編集部の「独占映像」となってしまった。
原潜の入港中は、海上保安庁の調査船「きぬがさ」が海水中の放射能のチェックを行っている。4日の12時半ころ、この「きぬがさ」が横須賀港内で活動していた。調査が済んでも本港で待機している。もう一隻の海保の巡視艇も加わり、2隻態勢だった。これは、出港するに違いないと考えてしばし待つうちに、タグに曳かれた原潜ツーソンが指揮艦コロナドの陰から姿をあらわした。13時5分のことだ。
向きを変えてタグが離れ、原潜が自力で航走を開始すると、待機していた「きぬがさ」が追走して、放射能漏れがないかどうかの調査を行っていた。
海保の巡視艇が先導するように少し先を航行し、続いてツーソン、その後に「きぬがさ」という隊列で、防波堤の外に出て、弾薬積みこみ(積み下ろし?)中のイージス駆逐艦ジョン・S・マケインの横を通り、浦賀水道に向かった。ツーソンが丘のかげに入り視界から消えたのは、13時40分ころだった。
(RIMPEACE編集部)