横須賀基地、半旗で埋まる


セレモニーが行われた巡洋艦カウペンスと、半旗を掲げた海自の艦船(6月11日撮影)

レーガン元米大統領(米軍の最高指揮官)が死去した翌週の月曜日、在日米軍基地に掲げられた星条旗が皆、半旗になっていた。基地の施設だけではない。横須賀基地に停泊する米軍の艦船の艦首、艦尾の旗もすべて半旗になっていた。

ちょっと気になったので、基地に「同居」する海自の艦船に注目した。その時点では艦尾の自衛隊旗(いわゆる軍艦旗)は普通に掲揚されていた。

11日、米本国で国葬が行われる日に、米軍もセレモニーを行った。イージス巡洋艦カウペンスの後部甲板にテントが張られ、星条旗と同配色の幕がめぐらされた。ひょっとして、艦尾の5インチ砲で空砲を撃つのかと思ったが、それはなかった。

吉倉桟橋に停泊中の海自の艦船は4隻いたが、どの船も艦尾の自衛隊旗、艦首の日の丸を半旗にしていた。「実質的な最高指揮官」に敬意を表したのだ、というのは悪い冗談かもしれない。単なるお隣さんの付き合いとしてのものだった、と信じたい。しかし、多国籍軍への自衛隊の参加を、総理大臣が国際会議で表明してくるような時代だ。冗談が冗談ですまなくなる方向に、自衛隊の進路を設定しようとする層が存在することは、事実なのだ。

(RIMPEACE編集部)


カウペンスの後部甲板に張られたテント。礼装の米兵士が出入りしていた。


吉倉桟橋の海自艦船(はるさめ、たかなみ)も半旗を掲げる。


'2004-6-11|HOME|