キティーホーク、横須賀に戻る。
空母による津波被害救難支援は白紙へ



キティーホークは1月31日9時過ぎに横須賀基地に戻った。

5日前の出港時とは正反対の穏やかな日差しを浴びながら、キティーホークが横須賀に戻ってきた。午後には空母に同行する給油艦ジョン・エリクソンも入港したとのことだ。こんど出るときは、長期の航海になるだろう。

キティーホークの航海の目的に津波被害の救援は含まれるのか。在日米海軍スポークスマンは、NLPが終了したあと「キティーホークが津波救援の支援に必要とされているかどうか、何も言われていない」と語った。(05.1.26 星条旗新聞)

ヘリはともかくとして、固定翼の艦載機は、救援活動に何が出来るのだろうか、と思う。NLPを終了した艦載機を載せてキティーホークが何を支援するというのだろうか。

1月18日から23日までの厚木でのNLP実施に際し、厚木基地の司令官(海軍大佐)が大和市長を訪ねて、次のように話しをした。

・スマトラ沖大地震の被災地の支援のため空母キティーホークに急遽出動するよう命令があった。
・緊急のことであり、訓練期間が十分に取れないため最近の状況と訓練の実施形態が異なるために説明にきたもので理解願いたい。(注、訓練当初から硫黄島と厚木で同じに実施すること、通告から訓練開始までの期間が短いこと、訓練期間全体が短いこと) (以上、大和市の記者発表資料より一部抜粋)

結局、津波被害支援のための出動は白紙に戻ったのに、NLPは予定通り行い、厚木基地周辺住民に突出した被害をもたらした。昼間の艦載機の訓練も非常に激しく行われていた。基地司令官は、前言との違いを説明に来たのだろうか。
それともう一つ、大和市長は基地司令官から申し入れがあったときに、NLPを行う艦載機が本当に被害支援に役立つのかどうかを、その場で質すべきだったと思う。爆撃や銃撃を加えるための航空機が、人助けに役立つなんて到底思えないからだ。

(RIMPEACE編集部)


'2005-1-31|HOME|