給油艦が到着、でも空母の出港は?


1月31日に入港した給油艦ジョン・エリクソン。横須賀には2000年4月以来の登場だ


右奥に空母、左に駆逐艦4隻、巡洋艦2隻、その後ろに給油艦が並ぶ横須賀基地(05.2.1 撮影)

佐世保を1月27日に出港した給油艦ジョン・エリクソンが、1月31日午後、横須賀に入港した。短い航海で艦載機の訓練を行っていたキティーホークが横須賀に戻ってきたのと同じ日のことだ。

これで、長期の航海に出られる態勢となったのだが、空母は動けるのだろうか。
1月29日にスーパーホーネットが着艦に失敗して海中に没したが、このとき拘束ワイヤー(艦載機が自機のフックを引っ掛けて、強引に艦上に停止する装置)が切れて、水兵たちが怪我をした。

ノーマルな姿勢でワイヤーをヒットしたにもかかわらず、ワイヤーが切れたのか、それとも機体が傾いたり横にスライドしてワイヤーにぶつかったのか、肝心な事故の瞬間のことが、米軍発表では書かれていない。

もし前者だった場合、飛来機をワイヤーで甲板上に停止させる、空母の基本機能の信頼性が無くなったことになる。たとえばスーパーホーネットの重さや加速に比べて、ワイヤーの引っ張り強度が不足していた、などの原因が解明されるまでは、スーパーホーネットの空母での運用は出来なくなるはずだ。
空母の装置に問題がなくて、機体姿勢の制御に問題があった、というのなら、その点をはっきりと公表すべきだ。

1日に眺めたが、空母のエレベーターに乗っている物資の量は少なく、飛行甲板での人の動きも少なかった。入港直後の休暇状態なのか、それともワイヤー関係の解明が進むまで出港できないので、準備が進まないのか、まだそのあたりは不明だ。

米軍が言うところの"Let's go deploy. We are now ready"に、空母の状況が果たして含まれているのか、あんな事故の後では、疑われても仕方が無いことだ。

(RIMPEACE編集部)


'2005-2-1|HOME|