5月〜8月、横須賀の艦船の動き


キティーホークが3ヶ月ぶりに横須賀に戻ってきた。その3ヶ月の間に、少なくとも3つの演習を空母はこなしている。
空母が動くときは、補給艦のほかに護衛のための戦闘艦がつく。米軍の発表資料などと、我々の監視データから、横須賀の艦船がこの3ヶ月に空母と行動をともにしたパターンを調べてみた。

空母が横須賀を出港した直後から付き添っていたのは、巡洋艦カウペンス、駆逐艦フィッツジェラルド、フリゲイト艦バンデグリフトだ。ブルーリッジまで加わった米豪合同演習タリスマン・セイバーに、この3隻は空母に随伴して加わっている。
この後、空母艦隊はグアムに向かう。グアム入港前のオレンジクラッシュ演習から加わった巡洋艦チャンセラーズビルと交代して、カウペンスは横須賀に帰ってくる。また、フリゲイト艦ゲアリーがJASEXに加わり、交代でバンデグリフトが帰港した。
横須賀に2隻ずついる巡洋艦とフリゲイト艦は、仕事を分け合うように、空母の航海の途中で交代した。

横須賀配備の艦ではないが、駆逐艦ジョン・ポール・ジョーンズもキティーホークと長期間行動をともにした。タリスマン・セイバー演習では揚陸艦ボクサーとともに動いたが、演習終了後のシドニー寄港からグアム寄港まで、キティーホークに連れ添っていた。

JASEXにだけ横須賀から出てきた駆逐艦2隻も含めて、空母への随伴がずいぶんこまぎれに行われた。空母の出港期間中、横須賀の船が大部分ついて回った時代とは大違いだ。
空母の随伴に横須賀以外の船をあてる、というやりかたにも注目したい。米海軍の護衛部隊の主力になってきたミサイル駆逐艦を有効に活用するために、ミサイル防衛任務についていない船を適時空母につける、という「柔軟な運用」のテストケースだった可能性がある。

(RIMPEACE編集部)


      Talisman Saber Ex. (6.12-6.30)   Orange Crush Ex. (7.18-21?)      
          JASEX'05 (8.7-13)  
  横須賀発 Port Visit Port Visit Port Visit 横須賀 in
Blue Ridge (LCC19) 5.16 Cairns, Sydney Brisbane ×   × 7.22
                 
Kitty Hawk (CV63) 5.23   Sydney Guam 8.20
Cowpens (CG 63) 5.23   Sydney Guam × 7.25
Vandegrift (FFG48) 5.09   ? Saipan × 8.10
Fitzgerald (DDG62) 5.19 Townsville ? ? Saipan 8.15
Chancellorsville (CG62) 7.11   ×   Saipan  
Curtis Wilbur (DDG54) 7.28   ×   ×   8.15
Gary (FFG 51) 8.02   ×   ×   8.17
Stethem (DDG63) 8.04   ×   ×   8.17
                 
J. S. McCain (DDG56) ---   ×   ×   × ---
                 
Boxer (LHD 4) WB 5.23 Darwin, Townsville   CARAT参加 WB  
                 
J. P. Jones (DDG 53) WB 5.23   Sydney Guam ×  

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