横浜・横須賀基地の台風直撃対策


横浜ノースドックから横須賀基地に避難してきた「くじら殺し」コリー・ショウエスト


キティーホークの定席8−9号バースを占めたコリー・ショウエストと、ビクトリアス。
空母が居なくなったので、11号バースに入港中の原潜も見える(05.8.24 撮影)

台風11号が関東直撃のコースをたどり始めた8月24日、横浜ノースドックから小型の艦船2隻が横須賀に避難してきた。海洋調査船コリー・ショウエストと、音響測定艦ビクトリアスだ。

台風7号対策で7月25日にノースドックから横須賀に2隻の音響測定艦が避難してきたが、それと同じ動きだ。7月末には、空母はグアムから沖縄にかけての海域に居て、横須賀のバースは空いていた。しかし、今回は空母が20日に帰ってきたばかりだ。それでもこの2隻の船にバースを譲って、キティーホークは23日に出港した。

横須賀に戻ってきていた駆逐艦2隻(カーティスウィルバー、ステゼム)とフリゲイト艦1隻も出港した。 横須賀に残ったのはバースに直接つながれている4隻の水上艦と1隻の原潜だけだ。舷側を連接させて何隻も停泊するのは、台風対策上まずい、ということなのだろうか。でも、24日の海自の艦船は、何隻もロープでつないで吉倉桟橋に接岸していた。

思い出されるのは昨年10月9日の台風22号。横須賀の真上を通過した台風の強風で、当時マスターピア・ウェストにつながれていたビンセンスのロープが切れた。港内を漂流したビンセンスは、6号バースに泊っていた指揮艦コロナドにぶつかった。隣りのバースにいたチャンセラーズビルにぶつからないようにがんばったら、コロナドにぶつかってしまった、ということのようだ。

友人の車にぶつからないようにバックしたら、上司の車にぶつけてしまった、みたいな事故だ。1年足らず前のこの事故で、横須賀基地(もしくは近隣の軍港全て)の台風対策が強化され、バースに直接接岸できない船は、みんな外海に出て台風をやり過ごすことになったのだろう。もう一度同じ事故を繰り返したら、今度は大目玉を食らうのだろうが、海自の艦船の対策と比べると、ちょっと「ナマスを吹いて」いる印象はぬぐいきれない。

(RIMPEACE編集部)


22日には、キティーホークが8−9号バースに入っていた(05.8.22 撮影)



同じく、横浜ノースドック居たコリー・ショウエストと音響測定艦ビクトリアス(05.8.22 撮影)


'2005-8-24|HOME|