台風に弱い音響測定艦、空母の帰港を遅らせる


午後3時にやっと動き出した音響測定艦ビクトリアス


浦賀水道を南下する航路に向かうビクトリアス(05.8.26 撮影)

台風避難の2隻の船にバースを譲って外洋に出ていたキティーホークは、台風11号が通過した直後の26日午後、横須賀に戻ってくる予定だった。しかし、横浜ノースドックから避難してきた2隻のうちの音響測定艦ビクトリアスの出港が遅れ、空母の帰港予定は翌27日にずれ込んだ。

もう一隻の海洋調査船コリー・ショウエストは、正午過ぎには横浜港に戻っていた。ビクトリアスが同じタイミングでバースを空けていれば、キティーホークは予定通りに戻ってきたはずだ。ビクトリアスが出港を遅らせたわけは、双胴船のため高波に弱く、台風通過後も太平洋沿岸に残ったうねりが収まるのを待っていたためと思われる。双胴型の最新音響測定艦インペッカブルが、台風が沖縄海域に来るたびにノースドックに戻ってくることは、すでに何度も指摘した。インペッカブルよりは重心が低いビクトリアスも、台風が通過しただけでは安心して外洋に出られなかったのだろう。

ビクトリアスは午後3時に9号バースを離れ、ゆっくりと横須賀港を出て、浦賀水道に入ったのは4時前後だった。横須賀常駐艦のうち、26日の昼までに帰港したのはフリゲイト艦ゲアリーだけだった。

(RIMPEACE編集部)


コリー・ショウエストは、横浜ノースドックに戻ってきた(05.8.26 17時 撮影)


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