米軍の燃料輸送の一端を垣間見る


横浜ノースドックに停泊中の中型タンカー・モントーク。船体が浮いているのは油をおろして寄港したから(12月21日 撮影)


横須賀・吾妻島から出てきたモントーク。油を満載して東京湾の出口に向かった(12月15日 撮影)

クリスマス前に、横浜ノースドックに赤と白に塗られた中型タンカー・モントークが入港している。この船は、14日に横須賀基地の吾妻島に空荷で到着、翌15日、燃料を満載にして東京湾を出ていった。20日ころ横浜ノースドックに空荷で戻ってきたから、三沢基地の航空燃料を八戸港の海軍施設まで運んできたものと思われる。

横須賀基地の一角、吾妻島には米軍の貯油施設がある。「本施設には、吾妻島に37基の提供タンクがあり、貯油量は約397,000klと言われている」(神奈川県発行「神奈川の米軍基地」より)
この吾妻島貯油施設が関東から東北の米軍基地の燃料供給のハブになっている。

海底パイプラインを通して厚木向けのトラック輸送ステーションへ、民間小型タンカーで鶴見貯油施設に運び、そこから横田基地などへ、そしてMSCがチャーターしている中型タンカーで三沢基地向けに海上輸送、などと運搬手段はさまざまだが、韓国の米軍関連施設などから、いったん横須賀に大型タンカーで運び込まれた燃料が、分散されていく。

横須賀本港に停泊する米軍艦船には、油バージで燃料を運ぶ。12月21日には、常駐艦11隻が揃った横須賀本港の米軍艦船向けに、バージが吾妻島の桟橋について油を積みこんでいた。

(RIMPEACE編集部)


吾妻島の桟橋で燃料をおろしている大型タンカー、マースク・ローデ・アイランド(11月4日 撮影)


吾妻島の桟橋に米海軍の油輸送バージがついている(12月21日 撮影)

'2005-12-22|HOME|