海自の艦船と米空母との親密な関係


米空母リンカーンの護衛をした海自「はるさめ」


同じく「きりしま」と「はたかぜ」(3月26日 撮影)

米太平洋艦隊のページに、秋田に入港直前の駆逐艦ステゼムから発信されたニュースが載っていた。Stethem,JMSDF 'Plug and Play' with Abraham Lincoln という題だった。

'Plug and Play'とは、ややこしい調整をせずにすぐに実働状態に移れる、という意味だ。演習名は PASSEX(passing exercise)、3月26日(ママ)に日本近海で空母の護衛を行ったのはステゼムと海自の護衛艦「きりしま」「はたかぜ」「はるさめ」だったとのこと。

また PASSEX の目的は、空母リンカーンと護衛の艦船が協力して対空、対水上、対潜作戦を第七艦隊の責任海域で行うことが出来るか、検証することだった。そして海自の艦船は、その実力を期待通りに発揮した、とこの記事は言っている。

実際にどんなことを海自の護衛艦がしていたのだろうか。記事の中では、空母の作戦空域での対空作戦指揮官代行、着艦・離艦事故に備えたヘリの空中待機、ヘリの着艦可能な艦船、そしてヘリの作戦用デッキの準備などがあげられている。
まさに空母の作戦行動と一体となった動きをしていたことがわかる。
こんなことがスムーズに行われているとすれば、インド洋に派遣されたときも、人知れず空母の護衛をしていたのではないか、とも疑いたくなる。

記事の最後に、海自は今回の演習で、米本国の空母戦闘群ともスムーズに連携行動がことをアピールした、となっている。これは米軍側の要求でもあり、またキティーホーク後の空母との連携を海自が既に意識していることの現われではないだろうか。

ところで、この PASSEX が3月26日に行われた、というのは何かの間違いだろう。3月26日はヨコスカ平和船団の行動日で、この日の午前中に海上から「きりしま」「はたかぜ」「はるさめ」が海自桟橋に係留されていることを確認している。
3月22日の記事にもこの演習が出ていることからも、もっと早く行われていたと思われる。

(RIMPEACE編集部)


きりしま、はたかぜのすぐそばを行動中の平和船団おむすび丸(3月26日 撮影)


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