横須賀基地浚渫の調査は開始されている


12号バースの近くで深浅測量を行っている民間測量船「かづさ」(06.8.16 撮影)


「かづさ」が8月16日に調査していた海面は、この写真のバリケードの手前、12号バースに隣接する場所だ(06.8.5 撮影)

8月16日午前、横須賀港の水面に張り巡らされている米軍のバリケードの向こう、12号バース付近で「かづさ」という民間船が水深調査を行っていた。青と白の小型の船で、電波深度計を備えていると思われる。

原子力空母を横須賀に配備するには、現在の水深では足りないため、浚渫を行うことが必要になる。横浜防衛施設局は8月3日、港湾管理者たる横須賀市長に浚渫工事のボーリング調査についての港湾法協議を申請した。

ボーリング調査の前には、不発弾・機雷の有無の調査とともに、水深のコンター作りのための深浅測量を行う。この前段階の調査は港湾法協議にはかからない、というのが横浜防衛施設局の言い分で、協議が整う前から調査を開始している。既成事実作りとも言える動きだ。

深浅測量からボーリング調査まで含めた、浚渫工事のための調査一式は、「横須賀米軍(18)浚渫(027)等調査」という業務名で平成18年度の指名競争入札にかけられ、応用地質(株)が7月6日に落札した。
予定価格4千万5千円に対し、落札金額は3,990万円、落札率は 99.74%だった。神業としか言いいようが無い数字だ、我々の感覚では..。(横浜防衛施設局 平成18年度 業務発注実績より)

横浜防衛施設局の平成18年度業務 公募・簡易審査型指名競争入札 のページには、調査の次の設計についての入札参加者への技術資料募集が載っている。
「横須賀米軍(18)浚渫(027)等設計」という業務名のこの募集では、浚渫工事に係る実施計画及び浚渫土砂受け入れ先の調査検討等業務として、7月27日付けで出されている。開札予定は9月15日、履行期限は平成19年3月31日となっている。

8月3日に申請した港湾法協議が整うことを前提にした先走りであり、横須賀市もずいぶん「ナメラレ」たものだ。

(RIMPEACE編集部)


'2006-8-16|HOME|