「MDの撃ち方」シャイロー、横須賀配備


浦賀水道から横須賀航路に入ってきたイージス巡洋艦シャイロー。後方は浦賀水道を北上するガス・タンカー


12号バースに接岸したシャイロー。セレモニーの後、交代するチャンセラーズビルの隣のバースに移動した

8月29日10時前に、イージス巡洋艦シャイロー(CG 67)が横須賀基地に入港した。弾道ミサイルを迎撃出来るという触れこみの艦対空ミサイルSM3の発射テストを繰り返してきた「MDの撃ち方」だ。SM3の運用能力所持艦は、今のところ3隻のイージス巡洋艦だけで、そのうちの1隻が横須賀に前進配備された。

現在横須賀に配備されているイージス駆逐艦は、弾道ミサイルの探知・追跡能力を持っているが、SM3の運用は出来なかった。
今回のシャイローの配備で、カタログ・データ的というかセールストーク的には、海上配備のミサイル・ディフェンス(MD)のコマが横須賀に揃ったことになる。今後さらにイージス駆逐艦カーティス・ウィルバーとステゼムもSM3運用能力を追加されるとの話しも出ている。
8月29日のシャイロー配備で、横須賀基地は探査・迎撃の両面でMDの第一線の基地となった。

横須賀基地のさらなる強化を許さない、としてヨコスカ平和船団は2隻の小舟を出して、シャイローの入港に海上で抗議行動を行った。
初めての入港のために、シャイローの水兵が甲板に白い制服で並んでいた。右舷に並んだ水兵たちは、黄色地に青で大書された"STOP! MD"の文字や、平和船団の動きを目で追っていた。



シャイローの横須賀配備に抗議するヨコスカ平和船団ヨット「おむすび丸」


シンプルなスローガン "STOP! MD" の横断幕を数人の乗組員がカメラで記録していた

(RIMPEACE編集部)(写真はいずれも8月29日撮影)


'2006-8-29|HOME|