MD対応巡洋艦と非対応艦の外見的な差異


右がシャイロー、左がチャンセラーズビル。白い丸印の中のアンテナ・ドームが、MD対応艦にある装備。
赤い丸印は、両艦でアンテナドームの形や色が違うもの。個艦識別のためには有効だが、MD機能と係るかは不明だ


白丸周辺部分の拡大比較。左がチャンセラーズビル、右がシャイロー(06.8.30 撮影)

8月29日に横須賀に新配備されたMD対応(SM3発射)艦シャイローは、交代するチャンセラーズビルとマスターピアの東西に並んでいる。乗組員の交換のためだろう。

MD対応艦と非対応艦の外見上の違いを比較するには、いいポジションだ。まだまだたくさんあるのだろうが、筆者が気付いた相違点は写真の丸印の部分。中でも白丸のアンテナ・ドームは気になるところだ。

SM3を装填するVLSの大きさは変わらない。発射されたミサイルを誘導するレーダー照射器も、出力こそ遠距離誘導用に上げているかもしれないが、外見は変わらないように見える。
MD対応巡洋艦だけに追加されたとみられるドームの形からして、中には衛星通信用のパラボラアンテナが入っているのだろう。
MDでは、探索方、撃ち方をつなぐのは、リンク16というデータリンクだという。この衛星通信バージョンのアンテナかもしれないが、米軍にありふれているリンク16の装置が、イージス巡洋艦全部に行き渡っていない、というのもにわかには信じがたい話しだ。

イージス駆逐艦3隻にもSM3発射能力をもたせるという。そのうちの2隻が横須賀常駐艦のカーティス・ウィルバーとステゼムだ。この2隻が外見上変化するのかどうか、今後注目したい。


04年10月11日に新潟港に入港したSM3発射能力艦レイクエリー。同じ場所にドームがある(読者提供)


横須賀常駐艦でMD非対応の巡洋艦カウペンス。当該個所にドームは無い(05.4.15 撮影)

(RIMPEACE編集部)


'2006-9-11|HOME|